更新日:2026年8月16日
マイクロコンバージョンとは、最終的な成果(問い合わせや受注)の手前にある、より小さな行動を成果として計測することです。
BtoBでは問い合わせが月に数件しかないことが珍しくありません。この数では、施策の良し悪しを判断できません。
そこで最終CVの手前の行動を計測し、改善の判断材料にするのがマイクロコンバージョンの目的です。
なぜ必要か
| 状況 | 最終CVだけの場合 | マイクロCVを足すと |
|---|---|---|
| 月のCVが5件 | 変化が偶然か判断できない | 件数の多い指標で判断できる |
| 広告の最適化 | 学習に必要なデータが足りない | 学習が進む |
| 改善の効果測定 | 数か月待つ必要がある | 2週間で傾向が見える |
| どこで落ちているか | 分からない | 段階ごとに分かる |
月のCVが20件未満なら、マイクロCVの設定を検討してください。
BtoBで設定する指標
| 行動 | 示していること | CVへの近さ |
|---|---|---|
| 料金ページの閲覧 | 検討が具体化している | 近い |
| フォームページへの到達 | あと一歩 | 最も近い |
| フォームの入力開始 | — | 最も近い |
| 資料ダウンロード | 情報収集を始めた | 中 |
| 導入事例を3本以上閲覧 | 比較段階 | 近い |
| 電話番号のクリック | — | 近い |
| 2ページ以上の閲覧 | 関心がある | 遠い |
| 滞在3分以上 | 読まれている | 遠い |
| 再訪 | 検討が続いている | 中 |
「フォームページへの到達」と「料金ページの閲覧」の2つから始めてください。最終CVとの相関が最も強く出ます。
選ぶときの基準
- 最終CVと相関があるか:その行動をした人の受注率が高いか
- 件数が十分にあるか:月に数十件以上
- 意図がある行動か:スクロールや滞在時間は意図が薄い
- 計測できるか:技術的に取得可能か
- 操作されにくいか:簡単に水増しできないか
1つ目が最も重要です。件数が多くても、最終CVと関係のない行動を追うと、改善したつもりで何も変わりません。
相関の確認方法
| 手順 | やること |
|---|---|
| ① | 過去に受注した顧客を抽出する |
| ② | その人たちが受注前に取った行動を調べる |
| ③ | 受注しなかった訪問者と比較する |
| ④ | 差が大きい行動をマイクロCVにする |
「受注した人の8割が料金ページを見ていた」といった差があれば、有効な指標です。受注者も非受注者も同じ割合なら、その行動に意味はありません。
広告での使い方
| 状況 | 設定 |
|---|---|
| 最終CVが月10件未満 | マイクロCVで最適化する |
| 最終CVが月30件以上 | 最終CVで最適化する |
| 配信初期 | マイクロCVで学習を進める |
| 学習が進んだ後 | 最終CVに切り替える |
広告の自動最適化にはデータ量が必要です。件数が足りないと学習が進まず、配信が安定しません。
注意点
| 注意 | 内容 |
|---|---|
| 最終CVを見なくなる | マイクロCVは手段。最終成果は必ず併せて見る |
| 数を追いすぎる | 件数を増やすだけの施策に寄る |
| 相関のない指標を使う | 改善しても成果が変わらない |
| 指標を増やしすぎる | 2〜4個に絞る |
| 社内で誤解される | 「CV数が増えた」と誤って報告されうる |
最後の項目に注意してください。マイクロCVを含めた数字を「CV数」として報告すると、実態より良く見えます。分けて報告してください。
改善への使い方
| 段階 | 指標 | 低いときの対処 |
|---|---|---|
| 流入 | セッション数 | 集客施策 |
| 興味 | 2ページ以上の閲覧率 | 入口ページの内容 |
| 検討 | 料金ページ閲覧率 | 導線、価格の見せ方 |
| 行動 | フォーム到達率 | CTAの位置と文言 |
| 完了 | フォーム完了率 | 項目数、エラー表示 |
| 成果 | 商談化率 | リードの質 |
段階ごとに分けると、どこがボトルネックかが特定できます。最終CVだけを見ていると「増えない」としか分かりません。
まとめ
- マイクロCVは最終CVの手前の行動を計測すること
- 月のCVが20件未満なら設定を検討する
- BtoBはフォーム到達と料金ページ閲覧から
- 選ぶ基準は最終CVとの相関
- 受注者と非受注者の行動を比べて確認する
- 広告は件数が少ないうちマイクロCVで最適化する
- 最終CVと分けて報告する
よくある質問
マイクロコンバージョンは何個設定すべきですか?
2〜4個が目安です。多すぎると、どれを見て判断するか決まらなくなります。BtoBサイトであれば「フォームページへの到達」「料金ページの閲覧」「資料ダウンロード」の3つから始めると、段階ごとのボトルネックが見えます。
どの行動を選べばよいですか?
最終CVとの相関で選んでください。過去に受注した顧客が受注前に取った行動を調べ、受注しなかった訪問者と比較します。差が大きい行動が有効な指標です。件数が多くても相関のない行動(スクロール率など)を追うと、改善しても成果が変わりません。
広告の最適化に使ってよいですか?
最終CVが月10件未満であれば有効です。広告の自動最適化には一定のデータ量が必要で、件数が足りないと学習が進みません。マイクロCVで学習を進め、データが溜まった段階で最終CVに切り替える進め方が現実的です。
社内報告で注意することはありますか?
最終CVと必ず分けて報告してください。マイクロCVを含めた数字を「CV数」として報告すると、実態より成果が良く見えます。「問い合わせ5件、資料ダウンロード40件」のように分けて示し、マイクロCVはあくまで改善の判断材料であることを共有してください。