更新日:2026年8月16日
メールの到達率とは、送信したメールのうち、宛先の受信ボックスに届いた割合のことです。
「送信した」ことと「届いた」ことは違います。エラーで戻るもの、迷惑メールフォルダに入るものがあります。
開封率やクリック率をいくら改善しても、そもそも届いていなければ意味がありません。まずここを確認してください。
届かない3つの段階
| 段階 | 状態 | 見え方 |
|---|---|---|
| 受信サーバーで拒否 | エラーとして戻る | エラー率に現れる |
| 迷惑メールフォルダへ | 届いてはいるが見られない | 数字に現れにくい |
| 受信ボックスに到達 | — | — |
2つ目が最も厄介です。エラーにならないため気づきにくく、開封率が低い原因として現れます。
エラーの種類
| 種類 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 恒久エラー | アドレスが存在しない、ドメインが消滅 | 即座に配信対象から外す |
| 一時エラー | 受信箱の容量超過、サーバーの一時的な不調 | 数回再送し、続くなら除外 |
| ブロック | 送信元が拒否されている | 原因の特定が必要 |
恒久エラーを放置すると、配信全体の評価が下がります。存在しないアドレスに送り続ける送信元は、受信側から品質が低いと判断されます。
送信ドメイン認証
| 仕組み | 役割 | 必須度 |
|---|---|---|
| SPF | そのサーバーからの送信が許可されているかを示す | 高 |
| DKIM | 電子署名でなりすましでないことを示す | 高 |
| DMARC | SPF・DKIMが通らない場合の扱いを指定する | 高 |
この3つが設定されていないと、届かない可能性が大きく上がります。大手の受信側では、認証がないメールの扱いが厳しくなっています。設定はDNSの変更が必要なため、サーバー管理者に依頼してください。
迷惑メール判定を避ける運用
- 同意を得た宛先にだけ送る:最も基本的な対策
- 配信停止を1クリックでできるようにする:分かりにくいと迷惑メール報告される
- エラーアドレスを即座に除外する
- 1年以上開封のない宛先の頻度を落とす
- 急に大量配信を始めない:段階的に増やす
- 件名と本文を一致させる
- 過度な訴求語・記号を避ける
- 画像だけのメールにしない:テキストを入れる
「迷惑メール報告」が最も影響します。報告が一定の割合を超えると、そのドメインからのメール全体が届きにくくなります。配信停止を分かりやすくすることは、報告を減らす対策でもあります。
確認方法
| 確認 | 方法 |
|---|---|
| 到達率 | 配信システムの管理画面(到達数 ÷ 配信数) |
| エラー率 | 同上。種類別に確認 |
| 迷惑メール判定 | 主要な受信サービスのアドレスに自分で送って確認 |
| 認証の設定 | 送ったメールのヘッダーを確認 |
| ドメインの評価 | 送信元の評価を確認できるサービス |
| 苦情率 | 配信システムのレポート |
自分で複数の受信サービスに送ってみるのが最も確実です。受信ボックスに入るか、迷惑メールフォルダに入るかを実際に確認してください。
到達率が下がったときの手順
| 順 | 確認すること |
|---|---|
| ① | エラー率が上がっていないか(リストの鮮度) |
| ② | 認証(SPF / DKIM / DMARC)が正しく設定されているか |
| ③ | 直前に配信数を大きく増やしていないか |
| ④ | 配信停止率・苦情率が上がっていないか |
| ⑤ | 件名や本文に問題がないか |
| ⑥ | 送信元IPやドメインが拒否されていないか |
①と③がよくある原因です。古いリストに大量配信を始めると、エラーが増えて評価が下がり、そこから届きにくくなる連鎖が起きます。
リストの管理
| 対象 | 扱い |
|---|---|
| 恒久エラー | 即座に除外 |
| 一時エラーが3回続く | 除外 |
| 配信停止 | 即座に除外し、再登録しない |
| 迷惑メール報告 | 即座に除外 |
| 1年以上開封なし | 頻度を落とす、または除外 |
| 取得元が不明 | 送らない |
リストは増やすだけでなく減らす運用が必要です。反応のない宛先を送り続けると、全体の到達率が下がります。
まとめ
- 「送信した」と「届いた」は違う
- 最も厄介なのは迷惑メールフォルダに入るケース
- SPF / DKIM / DMARC の設定は必須
- 恒久エラーは即座に除外する
- 配信停止を分かりやすくすることが迷惑メール報告を減らす
- 急に大量配信を始めない
- リストは減らす運用も必要
よくある質問
メールが届いているか確認する方法はありますか?
複数の受信サービスのアドレスを用意し、自分宛てに送って確認するのが最も確実です。受信ボックスに入るか、迷惑メールフォルダに入るかを実際に見てください。あわせて配信システムの管理画面で、到達率とエラー率、種類別のエラー内訳を確認します。
SPF・DKIM・DMARCは必須ですか?
実質的に必須です。大手の受信側では、送信ドメイン認証がないメールの扱いが厳しくなっており、設定していないと迷惑メール判定される可能性が大きく上がります。設定にはDNSの変更が必要なため、サーバー管理者や配信システムの提供元に依頼してください。
急に届かなくなりました。
順に、①エラー率が上がっていないか、②認証設定が変わっていないか、③直前に配信数を大きく増やしていないか、④配信停止や迷惑メール報告が増えていないかを確認してください。よくあるのは、古いリストに大量配信を始めてエラーが急増し、送信元の評価が下がるパターンです。
反応のない宛先は削除すべきですか?
頻度を落とすか、除外を検討してください。1年以上開封のない宛先に送り続けると、全体の到達率が下がります。ただしBtoBでは検討期間が長く、1年後に動くこともあるため、いきなり削除せず年数回の配信に切り替える方法もあります。恒久エラーと配信停止、迷惑メール報告は即座に除外してください。