更新日:2026年8月16日
マーケティング担当が1人の体制とは、企画から実行、分析までを1人が兼務し、使える時間が最大の制約になる状態のことです。
1人体制で最も足りないのは予算ではなく時間です。
全部やろうとすると、どれも中途半端になって成果が出る前に止まります。
1人体制で起きること
| 起きること | 原因 |
|---|---|
| 施策が途中で止まる | 兼務で時間が取れない |
| 数字を見る時間がない | 実行だけで終わる |
| 判断を相談できない | 社内に同じ職種がいない |
| 引き継げない | 手順が頭の中にある |
| 依頼が全部集まる | 「Web のことは全部あの人」 |
| — | 時間の制約が最大の問題になる |
予算より時間が先に尽きます。やることを減らす前提で組んでください。
時間の配分の目安
| 区分 | 割合 | 内容 |
|---|---|---|
| 続ける運用 | 4割 | 記事、メール、更新 |
| 社内対応 | 2割 | 依頼、相談、資料作成 |
| 数字を見る | 1割 | 月次の確認 |
| 新しい試み | 2割 | 1つずつ |
| 予備 | 1割 | 割り込み |
新しい試みは2割までにしてください。ここを増やすと、続ける運用が止まります。
捨てる基準
| 基準 | 判断 |
|---|---|
| 成果が出るまで6か月以上かかり、途中で判断できない | 後回し |
| 毎月手を動かし続ける必要があり、止めると価値がゼロになる | 慎重に |
| 自社にデータも実績も無い状態で始める | 後回し |
| 他社がやっているから、が唯一の理由 | やらない |
| 1回作れば残る | 優先 |
| 止めても価値が減らない | 優先 |
「1回作れば残るもの」を優先してください。記事、資料、事例、フォーム、自動返信はこれに当たります。
優先する順番
| 順 | やること | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 問い合わせ経路の整備 | 取りこぼしが一番痛い |
| 2 | 資料と事例の用意 | 商談でも使う |
| 3 | 既存リストへの配信 | 母数がすでにある |
| 4 | 記事の定期更新 | 積み上がる |
| 5 | 広告 | 予算があれば |
| 6 | 新しい媒体・チャネル | 最後 |
1と2は営業活動にも効きます。1人体制では、複数の場面で使えるものから着手してください。
外部に出すもの
| 作業 | 外に出す価値 | 理由 |
|---|---|---|
| デザイン制作 | 高い | 習得に時間がかかる |
| 記事の執筆 | 中 | 監修は自社で必要 |
| 広告の運用 | 高い | 媒体の更新が速い |
| サイトの改修 | 高い | — |
| 企画・訴求の決定 | 低い | 自社しか分からない |
| 顧客への取材 | 低い | 関係性が要る |
企画と顧客接点は外に出さないでください。手を動かす作業から外に出します。
止まらないようにする
- 手順を書き出す:頭の中にある作業を文章にする
- 定例を1つ入れる:週30分でも数字を見る時間を確保する
- 依頼の窓口を決める:口頭の割り込みをフォームやチャンネルに寄せる
- テンプレートを作る:メール、記事構成、報告
- 自動化できるものは自動化する:自動返信、通知、定期配信
- 年間の予定を先に置く:期末、展示会、繁忙期
手順の書き出しは、引き継ぎのためだけではありません。自分が忙しい時期に迷わず動けるようになります。
社内に説明するとき
| 伝えること | 言い方の例 |
|---|---|
| やらないことを明示する | 「今期はこの3つに絞ります」 |
| 成果が出る時期を示す | 「記事は6か月後から」 |
| 判断できる数字を出す | — |
| 依頼の優先順位を確認する | 「AとBならどちらを先に」 |
| — | 抱え込まずに事前に合意する |
やらないことを先に伝えてください。合意がないまま断ると、協力が得られなくなります。
まとめ
- 1人体制で先に尽きるのは予算ではなく時間
- 新しい試みは2割まで
- 1回作れば残るものを優先する
- 着手は問い合わせ経路 → 資料・事例 → 既存リストへの配信
- 外に出すのは手を動かす作業、企画と顧客接点は自社
- 手順を書き出すと忙しい時期に迷わない
- やらないことを先に社内に伝える
よくある質問
マーケティング担当が1人です。何から手をつければよいですか?
問い合わせ経路の整備からです。フォーム、自動返信、通知が正しく動いているかを確認してください。取りこぼしが一番痛く、確認の工数も小さく済みます。次に資料と事例の用意、既存リストへの配信、記事の定期更新の順です。
全部やろうとして回りません。
新しい試みを全体の2割までに抑えてください。続ける運用に4割、社内対応に2割、数字の確認に1割、予備に1割が目安です。1人体制では時間が最大の制約なので、やることを減らす前提で組まないと、続ける運用のほうが止まります。
何を外注すべきですか?
手を動かす作業です。デザイン制作、サイト改修、広告運用は外に出す価値が高くなります。逆に企画・訴求の決定と顧客への取材は外に出さないでください。自社しか判断できず、外に出すと質が落ちます。
社内から次々に依頼が来ます。
やらないことを先に伝え、依頼の窓口を1か所に決めてください。「今期はこの3つに絞ります」と事前に合意しておくと、断るときの摩擦が減ります。口頭の割り込みはフォームやチャットのチャンネルに寄せると、優先順位をつけて処理できます。