更新日:2026年8月16日
最初の90日とは、BtoBマーケティングの立ち上げ期に、現状の把握・接点の整備・最初の検証までを終える期間のことです。
90日では成果は出ません。
ただし「何が足りないか」と「次にどこへ投資すべきか」は判断できるようになります。ここを飛ばして施策から始めると、後で戻ることになります。
90日で目指すもの
| 目指すもの | なぜ |
|---|---|
| 現状の数値が分かる | 判断の基準になる |
| 取りこぼしが無い状態 | 最も損失が大きい |
| 最初の検証が1つ終わる | 次の投資を決められる |
| 社内の合意がある | 継続の前提 |
| — | 売上そのものは対象にしない |
90日で売上を目標に置かないでください。BtoBの検討期間より短く、評価できません。
最初の30日|把握する
| やること | 所要 |
|---|---|
| アクセス解析を入れ、数値を確認する | 1〜2日 |
| 問い合わせ数と経路を数える | 1日 |
| 過去の受注理由・失注理由を聞く | 1週間 |
| 既存の名刺・リストを数える | 1週間 |
| 営業に同席する | — |
| 競合のサイトを見る | 2〜3日 |
この30日で施策を始めないでください。現状が分からないまま打つと、効果が出たかどうかも判断できません。
31〜60日|整える
| やること | 狙い |
|---|---|
| フォームの動作を確認する | 取りこぼしを止める |
| 自動返信と通知を設定する | 初動を速くする |
| サービス紹介ページを直す | — |
| 資料を1本作る | 窓口になる |
| 既存リストを整理する | 母数の確保 |
| 指標と報告の形を決める | 継続の前提 |
この期間で最も効果が大きいのはフォームの動作確認です。通知が届いていない、送信でエラーが出る、といった不具合は珍しくありません。
61〜90日|試す
| やること | 判断できること |
|---|---|
| 既存リストにメールを1回配信する | 反応する層 |
| 記事を数本公開する | 書ける体制か |
| 少額の広告を試す | 単価の目安 |
| 問い合わせ後の初動を速くする | 商談化率の変化 |
| — | 1つずつ試す |
複数の施策を同時に始めないでください。どれが効いたか分からなくなります。
90日目に判断できること
| 分かること | 次の判断 |
|---|---|
| どの経路から問い合わせが来ているか | どこに投資するか |
| 受注しやすい相手の条件 | 対象の絞り込み |
| サイトのどこで落ちているか | 改善箇所 |
| 既存リストが反応するか | 育成の可否 |
| 社内で続けられる体制か | 内製か外注か |
この5つが分かれば、次の6か月の計画が立てられます。
避ける進め方
| 避けること | 理由 |
|---|---|
| 最初にツールを導入する | 使う母数と運用がない |
| サイトを全面刷新する | 何が悪いか分からないまま作り直す |
| 複数の施策を同時に始める | 効果を切り分けられない |
| 90日で売上を目標にする | 検討期間より短い |
| 社内に共有せず進める | 継続の判断ができない |
最初の全面刷新は最も戻りにくい選択です。現状の数値が無い状態では、良くなったかどうかも比べられません。
90日ごとに見直す
- 数字を並べる:問い合わせ数、経路、商談化率
- 続いたものと止まったものを分ける:止まった理由を書く
- 次の90日で1つ増やす:一度に増やさない
- やめるものを決める:増やすだけにしない
- 社内に報告する:判断材料として出す
立ち上げ期を過ぎても、この単位で見直すと運用が安定します。
まとめ
- 90日で成果は出ないが、次の投資先は判断できる
- 最初の30日は把握(施策を始めない)
- 31〜60日は整える(フォームの動作確認が最優先)
- 61〜90日は試す(1つずつ)
- 90日目に5つのことが分かれば次の6か月が組める
- 最初の全面刷新とツール導入は避ける
- 以後も90日単位で見直す
よくある質問
BtoBマーケティングを始めて90日で成果は出ますか?
売上としての成果は出ません。BtoBの検討期間は数か月から1年に及ぶため、90日では評価できません。この期間で目指すのは、現状の数値が分かること、取りこぼしが無い状態にすること、最初の検証を1つ終えること、社内の合意を得ることの4つです。
最初の30日は何をすべきですか?
把握だけです。アクセス解析の設置と確認、問い合わせ数と経路の集計、過去の受注理由・失注理由のヒアリング、既存の名刺・リストの棚卸し、営業への同席、競合サイトの確認。現状が分からないまま施策を打つと、効果が出たかどうかも判断できません。
立ち上げ期に最も効果が大きいことは何ですか?
フォームの動作確認です。通知が届いていない、送信時にエラーが出る、自動返信が設定されていないといった不具合は珍しくなく、そのまま問い合わせを取りこぼしています。工数は半日程度で、失っていた商談がそのまま戻ります。
立ち上げ期に避けるべきことは?
最初にツールを導入すること、サイトを全面刷新すること、複数施策を同時に始めることです。ツールは使う母数と運用体制がないと機能せず、全面刷新は何が悪いか分からないまま作り直すことになります。同時着手は効果を切り分けられません。