更新日:2026年8月16日
SWOT分析とは、自社の状況を「強み・弱み・機会・脅威」の4つに整理し、戦略を立てる材料にするフレームワークです。強みと弱みは自社の内部要因、機会と脅威は市場や競合といった外部要因を指し、内と外を分けて考える点に特徴があります。
4つの枠を埋めただけで終わり、戦略に結びつかないのがよくある失敗です。埋めた後にどう使うかまで含めて設計する必要があります。
この記事では各項目の分け方と、クロスSWOTへの展開を説明します。
4つの項目
| プラス要因 | マイナス要因 | |
|---|---|---|
| 内部要因 | S 強み(Strength) | W 弱み(Weakness) |
| 外部要因 | O 機会(Opportunity) | T 脅威(Threat) |
分類で迷ったときは「自社の努力で変えられるか」で判断します。変えられるなら内部(S・W)、変えられないなら外部(O・T)です。
たとえば「競合が値下げした」は自社では変えられないので脅威、「営業が3人しかいない」は増やせるので弱みにあたります。
BtoBでの記入例
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 強み | 特定業界での導入実績が多い/サポートの対応が早い/初期費用が不要 |
| 弱み | 認知度が低い/営業人員が少ない/機能が競合より少ない |
| 機会 | 業界のDX需要が伸びている/競合が値上げした/法改正で需要が生まれた |
| 脅威 | 大手が同じ領域に参入した/市場が縮小している/人材の採用が難しい |
書くときは具体的な事実を入れてください。「サポートが良い」ではなく「問い合わせから平均2時間で一次回答」と書けば、後の戦略立案で使えます。
クロスSWOTで戦略にする
4項目を埋めたら、掛け合わせて打ち手を出します。ここまでやって初めて分析が使えます。
| 組み合わせ | 考え方 | 打ち手の例 |
|---|---|---|
| 強み × 機会 | 強みを活かして機会をつかむ | 伸びている業界に、実績を前面に出して攻める |
| 強み × 脅威 | 強みで脅威を回避する | 大手が来ない小規模層に、対応の速さで応える |
| 弱み × 機会 | 弱みを補って機会を逃さない | 人員不足を、営業代行や自動化で補う |
| 弱み × 脅威 | 最悪の事態を避ける | 勝てない領域からは撤退する |
もっとも力を入れるべきは「強み × 機会」です。ここに資源を集中させ、他の3つは守りとして扱います。
よくある失敗
| 失敗 | 対処 |
|---|---|
| 項目が抽象的 | 「技術力が高い」ではなく、何がどう高いかを書く |
| 内部と外部が混ざる | 自社で変えられるかで判断する |
| 強みが自称 | 顧客が実際に評価している点を挙げる |
| 埋めて終わり | クロスSWOTまで必ず行う |
| 一度きり | 半年〜1年ごとに見直す。外部環境は変わる |
3つ目が特に多い問題です。社内で「強み」と思っている点と、顧客が選んだ理由が食い違うことは珍しくありません。受注時のヒアリングや失注理由から拾ってください。
他のフレームワークとの関係
| 分析 | 見る対象 | SWOTとの関係 |
|---|---|---|
| 3C分析 | 市場・競合・自社 | SWOTの前段。材料を集める |
| PEST分析 | 政治・経済・社会・技術 | 機会と脅威の材料になる |
| 5フォース分析 | 業界の競争構造 | 脅威の精度を上げる |
| STP分析 | 誰にどう売るか | SWOTの後。戦略を具体化する |
順序としては3C・PEST で材料を集め → SWOT で整理 → STP で具体化という流れが自然です。
まとめ
- SWOTは強み・弱み・機会・脅威の4項目で状況を整理する
- 内部と外部は「自社で変えられるか」で分ける
- 埋めるだけでなく、クロスSWOTで打ち手に変換する
- 強みは自称ではなく、顧客が評価した点を書く
よくある質問
SWOT分析の4項目はどう分けますか?
強み・弱みは自社の内部要因、機会・脅威は市場や競合などの外部要因です。迷ったときは「自社の努力で変えられるか」で判断してください。変えられるなら内部、変えられないなら外部です。
SWOT分析をしても戦略に結びつきません。
4項目を埋めただけで終わっているためです。クロスSWOT(強み×機会、強み×脅威、弱み×機会、弱み×脅威)で掛け合わせ、打ち手に変換してください。特に「強み×機会」に資源を集中させます。
強みが思い浮かびません。
社内で考えるのではなく、受注時のヒアリングや顧客の声から拾ってください。社内が強みと思っている点と、顧客が選んだ理由は食い違うことが多くあります。
SWOT分析はどのくらいの頻度で見直しますか?
半年から1年ごとが目安です。特に機会と脅威は外部環境なので、競合の動きや法改正で短期間に変わります。