更新日:2026年8月16日
3C分析とは、市場・顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つの視点から事業環境を整理するフレームワークです。自社だけを見て戦略を決めるのではなく、顧客が何を求め、競合がどう応えているかを踏まえて、自社が取るべき立ち位置を決めるために使います。
調べる順番が決まっており、顧客 → 競合 → 自社の順に進めます。自社から始めると、都合のよい結論に寄りやすくなります。
この記事では各項目の調べ方と、戦略への落とし込みを説明します。
なぜ顧客から始めるのか
3C は Customer → Competitor → Company の順に見ます。
| 順序 | 見るもの | ここで分かること |
|---|---|---|
| 1. 顧客 | 市場規模、ニーズ、購買の決め手 | 何が求められているか |
| 2. 競合 | 各社の強み、価格、シェア | その需要に誰がどう応えているか |
| 3. 自社 | 自社の資源、強み、実績 | 空いている場所はどこか |
自社から始めると「自社の強みは何か」という問いになり、顧客が求めていない強みを磨くことになりかねません。顧客の需要という土俵を先に定めてください。
① 顧客・市場の調べ方
| 調べること | 情報源 |
|---|---|
| 市場規模と成長性 | 業界団体の統計、調査会社のレポート |
| 購買の決め手 | 受注時のヒアリング、失注理由 |
| 意思決定のプロセス | 商談記録(誰が決裁したか) |
| 検討のきっかけ | 問い合わせ時の記述、検索キーワード |
| 予算感 | 見積の受注・失注ライン |
BtoB で最も価値があるのは自社の商談記録です。外部のレポートより、実際に検討した企業が何を気にしたかのほうが精度が高くなります。
② 競合の調べ方
| 調べること | 見る場所 |
|---|---|
| 提供している機能 | サービスサイト、料金ページ |
| 価格帯 | 公開価格、相見積もりで出た金額 |
| 訴求している強み | 広告の文言、LPの見出し |
| 狙っている顧客層 | 導入事例に出てくる企業の規模と業種 |
| 集客の方法 | 検索順位、広告出稿、記事の本数 |
| 評判 | 比較サイトのレビュー |
競合は3〜5社に絞ってください。全社を調べようとすると終わりません。実際に相見積もりで競合する会社を選びます。
③ 自社の整理
顧客と競合を踏まえたうえで、自社を並べます。
| 項目 | 書き方 |
|---|---|
| 提供価値 | 顧客の決め手に対して、何を提供できるか |
| 実績 | どの業界・規模で導入されているか |
| 価格 | 競合と比べてどの位置か |
| 弱み | 競合に劣る点を正直に書く |
| 資源 | 人員、資金、技術、パートナー |
弱みを書けるかどうかが分析の質を決めます。すべてで勝とうとせず、勝てる領域を見極めるのが目的です。
戦略への落とし込み
3つを並べると、次の形で空白が見つかります。
| 状況 | 取るべき方向 |
|---|---|
| 顧客が求めていて、競合が応えられていない | 最優先で攻める |
| 顧客が求めていて、競合も強い | 価格か対応領域で差をつける |
| 顧客が求めておらず、自社が得意 | 需要を作るか、諦める |
| どの競合も応えていない | 需要自体が無い可能性を疑う |
最後の行が落とし穴です。誰もやっていないのはやる価値がないからかもしれません。空白を見つけたら、なぜ空いているかを考えてください。
4C分析との違い
| 3C | 4C | |
|---|---|---|
| 視点 | 市場・競合・自社 | 顧客価値・コスト・利便性・コミュニケーション |
| 使う場面 | 事業環境の把握 | 売り手目線(4P)を買い手目線に翻訳 |
| 対応関係 | — | 4Pの裏返し |
名前は似ていますが目的が違います。3Cは環境分析、4Cは施策の設計に使います。
まとめ
- 3Cは市場・競合・自社の3視点で環境を整理する
- 顧客 → 競合 → 自社の順に調べる
- 競合は実際に競合する3〜5社に絞る
- 「顧客が求めていて競合が応えていない」領域を探す
よくある質問
3C分析はどの順番で進めますか?
顧客・市場 → 競合 → 自社の順です。自社から始めると「自社の強みは何か」という問いになり、顧客が求めていない強みを磨くことになりかねません。
競合は何社くらい調べればよいですか?
3〜5社に絞ってください。全社を調べようとすると終わりません。実際に相見積もりで競合する会社を選ぶのが基準です。
BtoBで顧客分析の情報はどこから集めますか?
自社の商談記録が最も価値があります。受注時のヒアリング、失注理由、問い合わせ時の記述などから、実際に検討した企業が何を気にしたかを拾ってください。外部レポートより精度が高くなります。
3C分析と4C分析は何が違いますか?
3Cは市場・競合・自社の3視点で環境を分析するもの、4Cは顧客価値・コスト・利便性・コミュニケーションという買い手目線で施策を設計するものです。目的が異なります。