更新日:2026年8月16日
リスティング広告とは、検索エンジンで特定のキーワードが検索されたときに、検索結果に表示される広告のことです。検索連動型広告とも呼ばれます。
クリックされて初めて費用が発生する(クリック課金)のが基本で、今まさに調べている人にだけ表示できる点が最大の特徴です。
BtoBでは検索数が少ないぶん単価が高くなりがちですが、検討段階の明確な相手に届くため、費用対効果は悪くありません。
表示される仕組み
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 入札単価 | 1クリックにいくらまで払うか |
| 品質(広告の関連性) | キーワード・広告文・遷移先の一致度 |
| 広告ランク | 入札単価 × 品質などから算出される表示順の指標 |
| 実際の課金額 | 次の順位の広告を上回るのに必要な額(入札額そのままではない) |
入札額が高いだけでは1位になりません。品質が低いと、同じ順位を取るのに余計な費用がかかります。
他の広告との違い
| リスティング広告 | ディスプレイ広告 | SNS広告 | |
|---|---|---|---|
| 表示される場所 | 検索結果 | サイトやアプリの広告枠 | SNSのフィード |
| 届く相手 | 検索した人 | 閲覧履歴などで推定された人 | 属性・興味で絞った人 |
| 需要 | 顕在 | 潜在 | 潜在 |
| CV率 | 高い | 低い | 中 |
| クリック単価 | 高い | 安い | 中 |
| 向く場面 | 今すぐ客の獲得 | 認知、再接触 | 認知、属性で狙う |
リスティングは「探している人を刈り取る」施策です。需要を作る施策ではないため、検索されていない商材には効きません。
BtoBのキーワード選び
| 種類 | 例 | 検討度 | 優先度 |
|---|---|---|---|
| 商品名・カテゴリ名 | MAツール、SFA | 高 | 高 |
| 比較・検討 | MAツール 比較、SFA 中小企業 | 高 | 高 |
| 課題 | 営業リスト 作成 効率化 | 中 | 中 |
| 指名(自社名) | grip space | 最高 | 高(安価) |
| 競合名 | (競合ブランド名) | 高 | 要注意 |
| 情報収集 | MAツールとは | 低 | 低(記事で受ける) |
「〜とは」は広告ではなく記事で受けてください。検討度が低いためCVしにくく、クリック費用だけが出ていきます。
除外設定が費用を決める
| 除外すべき語 | 理由 |
|---|---|
| 無料、フリー | 有料商材では成約しない |
| 求人、採用、転職、年収 | 求職者の検索 |
| やり方、方法、とは、意味 | 情報収集段階 |
| 自作、作り方、テンプレート | 自前で済ませる意図 |
| 評判、口コミ(場合による) | 検討度は高いが指名でなければ流出も |
| 学生、資格、勉強 | 対象外 |
除外キーワードの設定は、入札の調整より効果が大きいことがあります。週次で検索語句レポートを見て、無関係な語を追加してください。
運用の手順
- ① CV計測を先に設定する:計測がない状態で配信を始めない
- ② 少数のキーワードで始める:10〜30語。広げるのは後
- ③ 検索語句レポートを週次で見る:意図と違う語を除外する
- ④ 遷移先を専用ページにする:トップページに送らない
- ⑤ 広告文とLPの見出しを揃える:ずれると即離脱する
- ⑥ CV単価で判断する:クリック単価やCTRだけで判断しない
①が抜けていると、何も判断できません。計測が動いていることを確認してから配信を開始してください。
見る指標
| 指標 | 計算 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 表示回数 | — | 需要の大きさ |
| CTR | クリック ÷ 表示 | 広告文の評価 |
| CPC | 費用 ÷ クリック | 単価の推移 |
| CVR | CV ÷ クリック | LPと訴求の評価 |
| CPA | 費用 ÷ CV | 1件あたりの獲得費用 |
| ROAS | 売上 ÷ 広告費 | 売上ベースの効率 |
| 商談化率・受注率 | — | CVの質 |
CPAだけで良し悪しを決めないでください。CPAが安くても、商談化しないCVばかりなら意味がありません。BtoBでは必ず受注まで追ってください。
BtoBで起きやすい問題
| 問題 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| CV単価が高い | 検索数が少なく競争が激しい | 指名・比較キーワードに絞る |
| CVするが商談にならない | 検討度の低い語を拾っている | 除外設定、フォーム項目で意図を確認 |
| CV数が少なく判断できない | 母数が小さい | 評価期間を長く取る(4週間以上) |
| 競合が入札してくる | 指名検索を取られる | 自社名にも出稿する |
| 社内の別部門と競合 | 同じ語に複数アカウントで入札 | アカウントを統合する |
自社名での出稿は必要です。競合が自社名で広告を出している場合、無出稿だと指名検索を横取りされます。
まとめ
- リスティング広告は検索したときに出る広告。クリック課金
- 表示順は入札額 × 品質で決まる
- BtoBの優先度は指名 > 比較・検討 > カテゴリ名
- 「〜とは」は広告ではなく記事で受ける
- 除外キーワードの設定が費用を大きく左右する
- 遷移先はトップページではなく専用ページ
- CPAではなく商談化・受注まで追う
よくある質問
リスティング広告の予算はいくらから始められますか?
金額そのものより「判断できるだけのデータが取れるか」で決めてください。CV単価が2万円の商材で月5万円だと、月2〜3件しかCVせず、良し悪しを判断できません。目安として、想定CV単価の10倍以上の月予算を確保できないなら、キーワードをさらに絞って単価の安い領域に集中させるほうが得策です。
SEOとリスティング広告はどちらを優先すべきですか?
短期で数字が必要ならリスティング、中長期で費用を下げたいならSEOです。リスティングは出稿を止めると流入がゼロになりますが、即日で結果が出ます。SEOは成果まで数か月かかりますが、資産として残ります。実務では、リスティングで反応の良いキーワードを見つけ、それをSEOの対策語にする進め方が効率的です。
クリック単価が高すぎる場合はどうしますか?
入札を下げる前に、①除外キーワードで無駄なクリックを止める、②広告文と遷移先の関連性を上げて品質を改善する、③検討度の高い語に絞るの3つを試してください。品質が上がれば、同じ順位をより安い単価で維持できます。入札を下げるだけだと表示されなくなるだけで終わります。
広告の効果はどのくらいの期間で判断しますか?
最低4週間を見てください。BtoBはCV数が少なく、1〜2週間では偶然の変動と実際の効果を区別できません。ただし明らかに無関係な検索語でクリックされている場合は、待たずに除外設定を入れてください。