更新日:2026年8月16日
チャットボットとは、Webサイト上で訪問者の質問に自動で応答し、必要に応じて問い合わせや資料請求へ誘導する仕組みのことです。
BtoBでの役割は「質問への回答」より「離脱しかけた人の受け皿」です。
フォームに入力するほどではないが聞きたいことがある、という層を拾えます。
2つの方式
| シナリオ型 | AI型(自動応答) | |
|---|---|---|
| 仕組み | あらかじめ作った分岐 | 質問文を解釈して回答 |
| 準備 | シナリオの設計 | 学習データ、資料の整備 |
| 精度 | 設計どおりに動く | 質問の仕方に左右される |
| 想定外の質問 | 対応できない | ある程度対応できる |
| 運用の手間 | 分岐の追加 | 回答の確認と修正 |
| 向く場面 | 用途が絞れている | 質問の幅が広い |
BtoBサイトではシナリオ型で足りることが多くあります。聞かれることが「料金」「導入期間」「対応範囲」に集中するためです。
置くべきページ
| ページ | 出す内容 | 優先度 |
|---|---|---|
| 料金ページ | 価格の考え方、相談の案内 | 高 |
| サービス紹介 | 対応範囲の確認、資料 | 高 |
| 導入事例 | 類似事例の案内 | 中 |
| 記事 | 関連資料の案内 | 中 |
| トップページ | 用件の振り分け | 中 |
| フォームページ | 出さない(入力の邪魔) | — |
フォームページには出さないでください。入力中にチャットが開くと、離脱の原因になります。
シナリオの作り方
- ① 商談でよく聞かれる質問を集める:上位5〜10個
- ② 選択肢の形にする:自由入力より選ばせる
- ③ 回答は簡潔に:3行以内。詳細はページへ誘導
- ④ 必ず出口を用意する:問い合わせ、資料DL、電話
- ⑤ 答えられない場合の導線を作る:「担当者に確認します」
- ⑥ 会話ログを見て分岐を追加する
⑥が最も重要です。実際に何を聞かれているかを見て、答えられなかった質問を分岐に追加してください。
出すタイミング
| タイミング | 効果 | 注意 |
|---|---|---|
| ページ表示直後 | — | 早すぎて閉じられる |
| 滞在10〜30秒後 | 読み始めた頃 | 標準的 |
| スクロール50% | 関心がある | — |
| 離脱の兆候 | 受け皿になる | 検知の精度に依存 |
| 料金ページ到達時 | 検討が具体化 | 有効 |
| 2ページ目以降 | 関心が確認できている | 有効 |
ページを開いた瞬間に出さないでください。まだ内容を読んでいない段階では、邪魔にしかなりません。
うまくいかない原因
| 症状 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| クリックされない | 表示が小さい/目立たない | 位置とサイズを調整 |
| 開くがすぐ閉じられる | 出るタイミングが早い | 遅らせる |
| 選択肢が押されない | 質問が的外れ | 実際の質問から作り直す |
| 途中で離脱 | 分岐が深い | 3階層以内に |
| CVにつながらない | 出口がない | 各分岐の末尾に導線を置く |
| 同じ質問が繰り返される | 回答が分かりにくい | 表現を見直す |
| スマートフォンで邪魔 | 画面を占有している | 表示条件を分ける |
分岐は3階層以内にしてください。それ以上だと、たどり着く前に離脱されます。
成果の測り方
| 指標 | 見ること |
|---|---|
| 表示回数 | — |
| 起動率 | クリックされた割合 |
| 完了率 | 最後まで進んだ割合 |
| 離脱した分岐 | どこで止まっているか |
| チャット経由のCV数 | — |
| チャット利用者のCV率 | 非利用者と比較 |
| よく選ばれた選択肢 | 関心の把握 |
「よく選ばれた選択肢」は記事や資料の企画に使えます。訪問者が何を知りたいかが直接分かります。
有人対応との併用
| 方式 | 対応 | 適する場面 |
|---|---|---|
| 自動のみ | 24時間対応。深い質問は不可 | 人手が割けない |
| 自動+有人 | 営業時間内は人が対応 | 問い合わせが多い |
| 有人のみ | — | 件数が少なく質が重要 |
有人対応を始めるなら、返答できない時間を明示してください。反応がないまま待たせると、印象が悪くなります。
まとめ
- BtoBでの役割は離脱しかけた人の受け皿
- 聞かれることが集中するためシナリオ型で足りることが多い
- フォームページには出さない
- シナリオは商談でよく聞かれる質問から作る
- 分岐は3階層以内
- 各分岐の末尾に出口(問い合わせ、資料)を置く
- 会話ログを見て分岐を追加し続ける
よくある質問
チャットボットはBtoBサイトでも効果がありますか?
あります。ただし役割は「質問への回答」というより「フォームに入力するほどではないが聞きたいことがある層の受け皿」です。料金ページやサービス紹介ページで、検討が具体化した訪問者を拾う用途で効果が出ます。
シナリオ型とAI型はどちらがよいですか?
BtoBサイトではシナリオ型で足りることが多くあります。聞かれる内容が「料金」「導入期間」「対応範囲」「他社との違い」に集中するためです。AI型は質問の幅が広い場合や、サポート用途で問い合わせ件数が多い場合に価値が出ます。まずシナリオ型で会話ログを集め、対応しきれない質問が多ければAI型を検討してください。
どのページに設置すべきですか?
料金ページとサービス紹介ページが優先です。検討が具体化した訪問者が見るページで、質問が生まれやすいためです。逆にフォームページには設置しないでください。入力中にチャットが開くと、離脱の原因になります。
設置したのに使われません。
原因は出るタイミングが早すぎるか、選択肢が的外れかのどちらかが多くあります。ページを開いた瞬間に出すと、まだ内容を読んでいないため閉じられます。滞在10〜30秒後や、料金ページに到達したときに出すよう調整してください。選択肢は、実際に商談で聞かれている質問から作り直してください。