更新日:2026年8月16日
マーケティングの立ち上げとは、これまで営業や紹介に依存していた企業が、Webを含む仕組みで見込み客を獲得できる状態を作ることです。
最初にやるべきは記事を書くことでも広告を出すことでもありません。
今あるものを整え、数字を把握することから始めると、少ない工数で成果が出ます。
3か月の全体像
| 時期 | やること | 成果の出方 |
|---|---|---|
| 1か月目 | 現状把握と、今あるものの整備 | すぐ出るものがある |
| 2か月目 | 受け皿の整備 | — |
| 3か月目 | 集客の開始 | 数か月後に出る |
集客は3か月目からで構いません。受け皿がない状態で集客しても、CVしません。
1か月目:現状把握と即効性のある改善
| 週 | やること | 工数 |
|---|---|---|
| 1週目 | 計測を整える(タグ、CV設定、社内IP除外) | 1〜2日 |
| 現状の数字を出す(セッション、CV、経路別) | 半日 | |
| 2週目 | 受注顧客の属性を集計する | 半日 |
| 受注・失注理由を集める(直近30件) | 1日 | |
| 3週目 | 既存顧客・失注先のリストを整理する | 1日 |
| 自社サイトをスマートフォンで確認する | 半日 | |
| 4週目 | フォームの項目を減らす | 半日 |
| 問い合わせへの対応を速くする(当日中) | — |
1か月目で最も効くのは「フォームの項目削減」と「問い合わせ対応の速さ」です。どちらも工数が小さく、すぐ効果が出ます。
2か月目:受け皿の整備
| やること | なぜ必要か | 工数 |
|---|---|---|
| 料金ページを作る | 社内で概算が出せる | 2〜3日 |
| 導入事例を1〜3本作る | 判断材料 | 1〜2週間 |
| よくある質問を作る | 商談で毎回聞かれること | 1日 |
| 資料ダウンロードの窓口を作る | 検討初期の受け皿 | 2〜3日 |
| 会社概要を充実させる | 与信・審査 | 半日 |
| CTAを各ページに置く | 導線 | 1日 |
「料金ページ」と「資料ダウンロードの窓口」の2つが最優先です。この2つがないと、検討中の相手を取りこぼします。
3か月目:集客と育成の開始
| やること | 成果の時期 |
|---|---|
| 既存顧客・失注先に再接触する | 即時 |
| 狙うキーワードを洗い出す | — |
| 記事を書き始める(月2〜4本) | 3〜6か月後 |
| メール配信を始める(月2回) | 1〜3か月後 |
| 広告を試す(少額) | 即時 |
| 比較サイトへの掲載を検討する | 1〜2か月後 |
「既存顧客・失注先への再接触」から始めてください。費用がかからず、最も早く商談が生まれます。
やらないこと
| 施策 | 理由 |
|---|---|
| サイトの全面リニューアル | 工数が大きく、原因がデザインとは限らない |
| MAツールの導入 | 育成する母数がない |
| SNSの毎日投稿 | 工数に対して効果が読めない |
| 大量の記事制作 | 方向が定まっていない |
| ブランディング | 認知させるものが定まっていない |
| 複数施策の同時開始 | どれも中途半端になる |
ツールから入らないでください。課題を特定する前に導入すると、使われないまま費用だけがかかります。
社内の理解を得る
| 時期 | 報告する内容 |
|---|---|
| 1か月目 | 現状の数字(初めて可視化される) |
| 2か月目 | 改善した箇所と、その効果 |
| 3か月目 | リード数、問い合わせ数の推移 |
| 6か月目 | 商談数、流入の推移 |
| 12か月目 | 受注への寄与 |
1か月目に「現状の数字」を出すこと自体が成果になります。多くの企業では、これまで把握されていません。
3か月後に見る指標
| 指標 | 1か月目 | 3か月目 |
|---|---|---|
| 計測の整備 | — | 完了 |
| フォーム完了率 | — | 改善 |
| 問い合わせへの初回対応時間 | — | 当日中 |
| 資料ダウンロード数 | 0 | — |
| 既存顧客・失注先からの商談 | 0 | 数件 |
| 記事の公開本数 | 0 | 4〜8本 |
3か月では検索流入は増えません。それは正常なので、他の指標で進捗を見てください。
まとめ
- 最初にやるのは記事でも広告でもない
- 1か月目は計測の整備と現状把握
- フォームの項目削減と問い合わせ対応の速さが即効性がある
- 2か月目は料金ページと資料ダウンロードの窓口
- 3か月目に集客を開始。まず既存顧客・失注先への再接触
- ツールから入らない
- 1か月目に現状の数字を出すこと自体が成果
よくある質問
マーケティングを始めるとき、何から手を付ければよいですか?
計測を整えることと、現状の数字を出すことからです。セッション数、CV数、経路別の内訳が分からない状態では、何をしても効果が判断できません。多くの企業ではこの数字が把握されておらず、可視化すること自体が最初の成果になります。
すぐに効果が出る施策はありますか?
フォームの項目削減と、問い合わせへの対応を速くすることです。どちらも工数が小さく、すぐに効果が出ます。フォームの項目が10個以上あるなら4項目まで減らしてください。問い合わせへの初回返信は当日中を目標にしてください。
記事はいつから書き始めるべきですか?
3か月目からで構いません。それより先に、料金ページ、導入事例、資料ダウンロードの窓口といった受け皿を整えてください。受け皿がない状態で集客しても、来た人がCVしません。なお記事の成果が出るのは公開から3〜6か月後なので、早く始めること自体には意味がありますが、順序としては受け皿が先です。
最初にやってはいけないことはありますか?
サイトの全面リニューアルとツールの導入です。リニューアルは工数が大きいうえ、問い合わせが少ない原因がデザインとは限りません。MAツールは育成する母数がない段階では機能の大半が使われません。課題を特定してから、必要なものだけに投資してください。