更新日:2026年8月16日
施策の優先順位とは、限られた工数と予算の中で、どの施策から着手するかを決めることです。
やるべきことは常に多く、リソースは常に足りません。
重要なのは何をやるかより、何をやらないかを決めることです。
判断の4基準
| 基準 | 見ること |
|---|---|
| 効果の大きさ | 成果にどれだけ効くか |
| 工数 | どれだけかかるか |
| 効果までの期間 | いつ結果が出るか |
| 確実性 | 成果が読めるか |
この4つで並べると、着手すべきものが自然に決まります。
優先度の高い施策
| 施策 | 効果 | 工数 | 期間 |
|---|---|---|---|
| 計測の整備 | 判断の前提 | 小 | 即時 |
| フォームの項目削減 | 大 | 小 | 即時 |
| 問い合わせ対応を速くする | 大 | 小 | 即時 |
| 失注先・休眠先への再接触 | 大 | 小 | 即時 |
| 既存顧客への横展開 | 大 | 小 | 即時 |
| 料金ページの作成 | 大 | 中 | 短期 |
| よくある質問の作成 | 中 | 小 | 短期 |
この7つは工数が小さく、効果が早く出ます。実行されていない企業が多くあります。
優先度の低い施策
| 施策 | 理由 |
|---|---|
| サイトの全面リニューアル | 工数が大きく、原因がデザインとは限らない |
| MAツールの導入 | 育成する母数がない段階では機能しない |
| SNSの毎日投稿 | 工数に対して効果が読めない |
| 認知目的の広告 | 効果が測りにくい |
| ブランディング | 認知させるものが定まっていない段階では |
| ABテスト | 件数が足りず判断できない |
| 詳細なペルソナ設計 | 受注実績から簡易に作れば足りる |
「優先度が低い」は「やってはいけない」ではありません。順番の問題です。
段階で変わる優先順位
| 段階 | 優先すべきこと |
|---|---|
| 未着手 | 計測の整備、今あるものの改善 |
| 受け皿がない | 料金ページ、事例、資料 |
| 流入がない | 記事、広告、比較サイト |
| 流入はあるがCVしない | 導線、フォーム、料金 |
| CVするが商談にならない | ターゲティング、資料の企画 |
| 商談はあるが受注しない | 営業プロセス、提案の材料 |
| 受注するが続かない | オンボーディング、活用支援 |
自社がどの段階かで、やるべきことは変わります。一般的な優先順位より、自社の詰まっている箇所を優先してください。
迷ったときの原則
- 手元にあるものを使い切ってから新しいことをする:既存顧客、失注先、過去資料
- 工数が小さく効果が早いものから
- 詰まっている段階を優先する
- 2〜3本に絞る:薄く広げない
- 短期と中期を1本ずつ:広告とSEOなど
- やらないことを明文化する
やらないことを決める
| 決めること | 効果 |
|---|---|
| 今期やらない施策 | 工数が守られる |
| 対応しない問い合わせの種類 | — |
| 狙わない顧客層 | — |
| 使わないツール | — |
| — | 依頼を断る根拠になる |
「やらないこと」を明文化しないと、他部署からの依頼で工数が削られます。
見直しの頻度
| 時期 | 見直すこと |
|---|---|
| 月次 | 進捗、詰まっている箇所 |
| 四半期 | 施策の追加・中止 |
| 半期 | 優先順位の全体 |
| 状況が変わったとき | 随時 |
優先順位は固定ではありません。詰まっている箇所が変われば、優先すべきことも変わります。
まとめ
- 何をやらないかを決めることが重要
- 判断は効果・工数・期間・確実性の4基準
- 工数が小さく効果が早いものから
- 自社が詰まっている段階を優先する
- 手元にあるものを使い切ってから新しいことをする
- 2〜3本に絞る
- やらないことを明文化する
よくある質問
何から手をつけるべきですか?
計測の整備、フォームの項目削減、問い合わせ対応の速さ、失注先と休眠先への再接触、既存顧客への横展開です。いずれも工数が小さく、効果が早く出ます。実行されていない企業が多く、費用もほとんどかかりません。
優先順位はどう判断すればよいですか?
効果の大きさ、工数、効果までの期間、確実性の4つで並べてください。加えて、自社がどの段階で詰まっているかを確認してください。流入がないのに導線を改善しても効果は出ませんし、逆に流入があるのにCVしないなら記事を増やすより導線を直すべきです。
サイトのリニューアルは優先すべきですか?
優先度は低いことがほとんどです。工数と費用が大きいうえ、問い合わせが少ない原因がデザインとは限りません。まず流入があるのにCVしていないのか、そもそも流入がないのかを切り分けてください。「優先度が低い」は「やってはいけない」ではなく、順番の問題です。
やることが多すぎて絞れません。
「やらないこと」を明文化してください。今期やらない施策、対応しない問い合わせの種類、狙わない顧客層を決めておくと、他部署からの依頼で工数が削られることも減ります。あわせて、注力する施策を2〜3本に絞ってください。薄く広げると、どれも成果が出る水準に届きません。