更新日:2026年8月16日
マーケティングファネルとは、顧客が認知から購入に至るまでに人数が絞り込まれていく様子を、漏斗(ファネル)の形で表したものです。上から下へ進むほど人数が減るため、どの段階で最も落ちているかを見つけて手を打つために使います。
近年は購入後の紹介や口コミまで含めた形も使われており、用途によって使う型が変わります。
この記事では3つの型と、BtoB での使い方を説明します。
3つの型
| 型 | 形 | 対象範囲 | 使いどころ |
|---|---|---|---|
| パーチェスファネル | 逆三角形 | 認知〜購入 | 新規獲得の分析 |
| インフルエンスファネル | 三角形 | 購入〜紹介・口コミ | 既存顧客からの拡大 |
| ダブルファネル | 砂時計 | 認知〜購入〜紹介 | 全体像の把握 |
BtoB でまず使うのはパーチェスファネルです。ただし紹介からの受注が多い business では、インフルエンス側も併せて見る必要があります。
BtoBのファネルと指標
| 段階 | 状態 | 置く指標 |
|---|---|---|
| 認知 | 存在を知った | 表示回数、サイト訪問数 |
| 興味 | 情報を見た | 記事の閲覧数、滞在時間 |
| リード獲得 | 連絡先を得た | 資料請求数、問い合わせ数 |
| 商談 | 話を聞いてもらえた | 商談化数、商談化率 |
| 提案 | 見積を出した | 提案数 |
| 受注 | 契約した | 受注数、受注率 |
各段階の数と、次段階への転換率の両方を記録してください。数だけを見ると、母数が増えただけなのか効率が上がったのかが区別できません。
どこが詰まっているか特定する
段階ごとの転換率を並べると、ボトルネックが見えます。
| 段階 | 件数 | 転換率 | 評価 |
|---|---|---|---|
| サイト訪問 | 10,000 | ||
| 資料請求 | 100 | 1.0% | 標準的 |
| 商談化 | 15 | 15.0% | 低い |
| 受注 | 5 | 33.3% | 良好 |
この例では資料請求から商談化への転換が弱点です。受注率は高いので、商談さえ作れれば決まる商材だと分かります。
この場合に打つべきは広告の追加ではありません。資料請求後のフォローを強化するほうが、同じ費用で受注が増えます。
よくある誤解
| 誤解 | 実際 |
|---|---|
| 上の段階を増やせば下も増える | 転換率が低いと、増やした分だけ無駄になる |
| ファネルは一方向に進む | 実際は行き来する。比較後に情報収集へ戻ることもある |
| 1人が1回通る | BtoBは複数人が別々の段階にいる |
| 数字が全部揃わないと分析できない | 分かる段階だけでも並べれば傾向は見える |
3つ目が BtoB 固有の論点です。担当者は比較段階でも、決裁者はまだ認知段階、ということが普通に起こります。企業単位と担当者単位、両方で見る必要があります。
ファネルを詰まらせないために
| 段階 | 詰まりの原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 認知→興味 | 検索意図とずれている | 記事の内容を検索語句に合わせる |
| 興味→リード | 資料を出す理由がない | 課題整理に役立つ資料を用意する |
| リード→商談 | フォローが遅い、無い | ステップメールで接点を保つ |
| 商談→提案 | 決裁者に届いていない | 決裁者向けの説明資料を渡す |
| 提案→受注 | 比較で負けている | 他社との違いを明確にする |
grip space では、サイト訪問から資料請求、商談化までを同じ画面で追えるため、どの段階で何件落ちているかを月次で確認できます。
まとめ
- ファネルは認知から購入までの絞り込みを表した図
- パーチェス・インフルエンス・ダブルの3類型がある
- 各段階の件数と転換率の両方を記録する
- 転換率が低い段階を特定してから施策を決める
よくある質問
マーケティングファネルにはどんな種類がありますか?
認知から購入までを表すパーチェスファネル、購入後の紹介や口コミを表すインフルエンスファネル、両者をつないだダブルファネルの3つが代表的です。BtoBではまずパーチェスファネルを使います。
各段階では何を測ればよいですか?
件数と、次の段階への転換率の両方です。件数だけを見ると母数が増えただけなのか効率が上がったのかを区別できません。
上の段階(認知)を増やせば受注も増えますか?
転換率が低い段階があると、増やした分の多くが無駄になります。まずどの段階の転換率が低いかを特定し、そこを改善してから流入を増やすほうが効率的です。
BtoBでファネルを使うときの注意点は?
1社の中で複数の関係者が別々の段階にいることです。担当者は比較段階でも決裁者は認知段階、という状況が普通に起こるため、企業単位と担当者単位の両方で見る必要があります。