
更新日:2026年8月10日
WEBマーケティングにおいて用いられる指標は実に多様です。
例えば、直帰率や離脱率、CVR(コンバージョン率)、ページビューなどがあります。
そして、このような指標をWEBマーケティングでは、KPIとして利用します。
ここで、KPIとは何かという疑問点が浮かび上がってきます。
この記事では、KPIとは何か、KPIに設定される具体的な指標とその意味、KPIを設定することで生まれるメリットなど、KPIを中心にWEBマーケティングについて解説します。
主要指標ひと目まとめ
それぞれ「何を表す数字か」と「読むときの勘所」だけ先にまとめました。 定義と改善の打ち手は本文で解説します。
| 指標 | 何を表す数字か | 読むときの勘所 |
|---|---|---|
| 直帰率 | 1ページだけ見て離れた割合 | 低いほど良いが、答えが1ページで完結する記事では高くて当然。ページの役割とセットで見る |
| 離脱率 | 複数ページ見たあと、そのページで離れた割合 | 直帰率と混同しやすい。フォームなど「離脱させたくないページ」だけを追う |
| CVR | 訪問のうち成果に至った割合 | 母数を「全訪問」にすると小さくなりすぎる。流入元やページ単位で分けて見る |
| ページビュー | 閲覧されたページ数 | 増減の理由が分からない指標。単独では判断せず、セッションと併せる |
| ユニークユーザー | 期間内に訪問した人数 | 同じ人が何度来ても1。認知の広がりを見る数字 |
| セッション数 | 訪問された回数 | UUと並べると「1人が何回来ているか」が分かる |
| リテンション率 | 再訪問された割合 | BtoBでは検討期間が長いので、再訪の有無が商談化の手がかりになる |
| ページ遷移率・回遊率 | サイト内で他のページを見た度合い | 高いほど関心が高い。導線の良し悪しが出る |
参考:当社が運用する3サイトの実測値(検索流入)
2026年7月28日〜8月26日 / Search Console の実数。自社サイトのみを掲載しています。
| サイト | 表示回数 | クリック | CTR | 平均掲載順位 |
|---|---|---|---|---|
| 企業データベース | 222,525 | 2,876 | 1.29% | 10.6位 |
| サービスサイト | 71,917 | 1,021 | 1.42% | 17.0位 |
| コラムサイト | 20,306 | 150 | 0.74% | 29.2位 |
同じ運営でも CTR は 0.74〜1.42% と倍近く開きます。 平均掲載順位 10.6位 と 29.2位 のサイトを比べると、 表示回数の差が 11倍 なのに対してクリックの差は 19倍 でした。 表示回数を増やすより、まず順位を上げる ほうが効くことが数字に出ています。 なお 1ページ目に入ってもクリックが伸びないことがあります。 広告・関連する質問・AIによる概要が上に積まれるためで、 順位だけでなく 検索結果の何番目に「見える」か まで確認してください。
ここで挙げた指標は、grip space のアクセス解析でそのまま確認できます。 アクセス解析の機能を見る
KPIについて
ここでは、KPIとは何か、またKPIとセットで用いられる、KSFやKGIについて解説します。
KPIとは
KPIとは「Key Performance Indicator」の頭文字を取った略称で、日本語に訳すると、「重要業績評価指標」という意味になります。
もっと噛み砕いて表現するならば、ある事業を成功させるための「重要な要因」を具体的に数値化し、中間的な目標としたものです。
KSFとは
KSFとは、「Key Success Factor」の略称で、日本語では「重要成功要因」と呼ばれます。その意味は、ある事業の最終目標を達成するために、重要要因のことを示します。
例えば、自社製品の売上を1000万円増加させるという最終目標を掲げた場合に、その具体的な要因として、「製品の付加価値」を高める、あるいは「顧客単価を向上させる」といった要因があげられます。
この具体的な要因をKSFと言い、KSFをさらに具体的に数値化したものがKPIです。
KGIとは
KGIとは、「Key Goal Indicator」の頭文字を取った略称で、日本語では「重要目標達成指標」と訳されます。
例えば、その企業の利益を、前年比で10%増加させるといったことが、KGIとなります。
つまり、その事業の最終的な最大目標のことを示します
KPIの設定の仕方
ここでは、具体的な目標となるKPIの設定プロセスを解説します。
KGI(最終的に実現したい目標)を掲げる
まずは、その事業で最終的な目標となるKGIを設定します。
例えば、自社製品の総売上を5000万円増加させるといったことが、KGIになります。
ポイントになるのは、具体的な数値を含む目標とすることです。
KGIを最適化できれば、その事業に関わるステークホルダーに理解されやすく、共有しやすいことでしょう。
さらに、ステークホルダーに理解を得やすいように、現実味のあるKGIとすることも重要なことです。
KSF(最終目標を達成するために重要となる要因)を掲げる
次にKSFを設定します。
KGIを達成するために、重要となるKSFを洗い出し、具体的な課題を選別していきます。
この工程は、事業部レベルあるいは部門毎のチームレベルで実現できることを設定しましょう。
事業のKGIを達成するために、徹底的に議論し、課題を洗い出すことで、KSFの確度を上げることができます。
KPI(重要となる要因を数値化したもの)を掲げる
KSFを設定できたら、それを実現するための中間目標となるKPIを検討します。
1つのKSFを達成するために、複数のKPIを設定することもあります。
また、KPIはKSFを達成するための目標とするため、必ず具体的な数値を含んだ内容に落とし込みましょう。
例えば、「1ヶ月の販売台数を100台にする」、「成約率を5%に上げる」といったことが、KPIとして考えられます。
KPIになる主な指標について
WEBマーケティングにおけるKPIにはさまざまな指標があります。
ここでは、具体的なKPIとなる指標について解説します。
直帰率
そのサイトの1ページだけを閲覧し、他のページには遷移せずに、そのサイトから離れてしまう割合を示したのが直帰率です。
直帰率は低いほど良い指標なので、サイトを運営する時は、直帰率を下げるように工夫する必要があります。
離脱率
離脱率とは、サイトにアクセスし、1つのページだけでなく、他のページも閲覧して、その後、ブラウザを閉じてサイトを離れた割合を示します。
例えば、ある企業のサイトを閲覧した時のユーザーが、「企業トップページ」→「コラム」→「会社概要」という順番でページを閲覧したとします。
この時、「会社概要」ページでユーザーがそのサイトを離脱した場合に、「会社概要」ページが離脱率の対象としてカウントされます。
直帰率と離脱率はよく似た考え方であるため、その違いを理解しておきましょう。
CVR(コンバージョン率)
CVR(Conversion Rate)は、そのサイトへ訪問したユーザーの内、どれだけコンバージョンしたかを示す割合です。
ここで、コンバージョンとは、「求められている成果」のことです。
例えば、そのサイトを通してユーザーが商品を購入されたり、資料ダウンロードをしたりと、事前に設定した成果が生み出せたかを表す指標です。
ページビュー
そのサイトを構成するページの内、どのくらいのページが閲覧されたかを示す数値です。
対象となるサイトの規模や、マーケティングの状況を示すもっともベーシックな指標の1つです。
ユニークユーザー(UU)
ユニークユーザー(Unique User)とは、一定の期間内にそのサイトへ訪問したユーザー数のことを意味します。
例えば、あるユーザーが一定の期間内に、何度もサイトへアクセスしても、ユニークユーザー数は1人としてカウントされます。
セッション数
セッション数とは、特定のサイトにユーザーが訪問した回数のことです。
訪問数あるいは訪問回数と呼ばれることもあります。
ユニークユーザーとは違い、同一人物が、そのサイトに何度もアクセスすると、セッション数として全てカウントされます。
リテンション率
リテンション率とは、一定期間内に、そのサイトにユニークユーザーが何度再訪問したかを示した数値です。
ページ遷移率
ページ遷移率とは、そのサイト内の他のページに、どれだけ遷移したかを表した数値です。
回遊率
回遊率とは、ユーザーがそのサイト内のさまざまなページを、どのくらい閲覧したかという割合です。
回遊率が高いということは、ユーザーが、そのサイトに関心を抱いていることを示しています。
サイトの運用目的により異なるKPI
注視しなければならないKPIは、そのサイトの運用目的により異なります。
ここでは、各種サイトにおいて重要となるKPIを解説します。
ECサイトでのKPI
ECサイトにおいて、重要となるKPIは以下の通りです。
- セッション数
- コンバージョン率
- 客単価
- リピート率
ここで、リピート率とは、そのECサイトで商品を購入したユーザーが、再度商品購入したかを示す指標です。
サービスサイトでのKPI
サービスサイトとは、その企業の商品やサービスに特化したサイトのことを指します。
サービスサイトで用いられるKPIは以下の通りです。
- コンバージョン率
- 問い合わせフォームへの遷移率
- サービス紹介ページへのページビュー
- 資料のダウンロード数
情報発信や広告収益拡大を目的としたサイトでのKPI
情報発信によりユーザーに対してサービスへの認知度を上げたり、広告収益を高めたりするサイトについて、よく設定されるKPIは以下の通りです。
- ページビュー
- セッション数
- ユニークユーザー数
- 回遊率
- 直帰率
KPIを設定するメリットとは
ここでは、WEBマーケティングにおいてKPIを設定するメリットについて解説します。
チームとして進めべき方向性を一致させられる
第一のメリットは、チームとして進むべき方向性を示せることです。
KGIを達成するための中間目標となるKPIを設定することで、チームメンバーの一人ひとりが、どの方向に向かって、何をするべきかを具体的にすることができます。
取り組むべき課題が明確になる
第二のメリットは、取り組むべき課題が明確になることです。
KPIを設定することで、解決するべき課題が明確になり、どの課題を重要視し、優先的に取り組むかを決定することができます。
闇雲に行動することを回避できるので、仕事の効率を上昇させることも可能でしょう。
目標が明瞭になるのでモチベーションアップにつながる
第三のメリットは、チームメンバーのモチベーションをアップさせられることです。
KPIを具体的にすることで、重要な課題が何かを意識しながら仕事を進められます。
また、目標が明確になることで、メンバーのモチベーションを高める効果も期待できます。
改善点がクリアになる
第四のメリットは、改善点が明確になることです。
KPIを意識することで、何のためにその業務をこなすのかが明確になり、各々の業務に対する理解度を上げることもできます。
ここまで、WEBマーケティングにおけるKPIとは何か、具体的なKPIにはどんな指標があるか、KPIを設定するメリットについて解説してきました。
- KPIは、その事業にとって最終的な目標を達成するために設定される「小さな目標」。
- KPIを適切に設定するには、KGIやKSFを具体的にすることが重要
- WEBマーケティングにおいては、サイトの運営目的により、注視するべきKPIの指標が違う。
- KPIになる指標には、ページビューやユニークユーザー、回遊率、直帰率などがあげられる。
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よくある質問
KPI・KSF・KGIの違いは何ですか?
KGI が最終目標、KSF がそれを達成するための重要要因、KPI は KSF を数値化した中間目標です。たとえば「利益を前年比10%増やす」が KGI、「顧客単価を上げる」が KSF、「成約率を5%に上げる」が KPI にあたります。
KPIはどの順番で設定すればよいですか?
KGI → KSF → KPI の順です。まず具体的な数値を含む最終目標(KGI)を現実的な水準で置き、それを達成するための重要要因(KSF)を部門レベルで洗い出し、最後にそれを数値化した中間目標(KPI)を決めます。1つの KSF に複数の KPI を置くこともあります。
Webサイトの主なKPIには何がありますか?
直帰率、離脱率、CVR、ページビュー、ユニークユーザー、セッション数、リテンション率、ページ遷移率、回遊率などです。すべてを追う必要はなく、サイトの運用目的に合うものだけを選んでください。
サイトの種類でKPIは変わりますか?
変わります。EC サイトは購入数や客単価、サービスサイトは問い合わせ数や資料請求数、情報発信・広告収益が目的のサイトは PV 数や回遊率が中心になります。目的と合わない指標を追うと、改善の方向を誤ります。


