
更新日:2026年10月20日
離脱防止ツールとは、ページを離れようとした訪問者を検知して、ポップアップなどで案内を出し、サイトにとどまってもらうための仕組みです。資料請求やクーポン、関連する記事の案内を最後に見せることで、何もせずに帰ってしまうはずだった人の一部を、購入や問い合わせにつなげます。
ただし、ツールを入れるだけでは成果は出ません。どのページで、どのタイミングで、誰に、何を出すかの設定で結果が大きく変わります。設定を誤ると、閲覧の邪魔になって離脱をかえって増やします。
この記事では、離脱防止ツールの仕組みと、離脱時に出すポップアップの設定手順、ツールの選び方を順に説明します。
離脱しそうな訪問者にバナーを出す方法は、Web接客 by grip space のページでご紹介しています。 Web接客 by grip space を見る
導入するツールを比較検討している場合は、ポップアップバナー・Web接客ツールおすすめ10選|CV改善で徹底比較もあわせてご覧ください。
離脱防止ツールの仕組み
「離れようとしている」をどう検知するか
ページを閉じる操作そのものは、サイト側からは止められません。そこで離脱防止ツールは、閉じる直前によく見られる動きをきっかけにして、ポップアップを出します。代表的なのは次の動きです。
| 端末 | きっかけになる動き |
|---|---|
| パソコン | マウスが画面の上端から外へ出る(タブを閉じる・アドレスバーや「戻る」ボタンに向かう動き) |
| スマートフォン | ページを読み進めたあと、素早く上へ戻す(ページの先頭やアドレスバーに戻ろうとする動き) |
パソコンでは、閉じるボタンやタブ、戻るボタンが画面の上にあるため、マウスが上端から出る動きが離脱の合図になります。スマートフォンにはマウスがないため、スクロールの向きと速さで判断するツールが多くあります。どちらも「離れようとしている可能性が高い」動きを捉えるもので、確実に離脱を言い当てるものではありません。
「戻る」ボタンを乗っ取る方法は使わない
ブラウザの履歴を書き換えて、「戻る」を押してもページから出られないようにする仕組みは使わないでください。訪問者を閉じ込める挙動で、Google は検索のスパムに関するポリシーの「悪意のある行為」の中で、ブラウザの履歴を操作して「戻る」ボタンですぐ元のページに戻れなくする行為(戻るボタンの乗っ取り)を挙げています。離脱防止は、あくまで「離れる前に、もう一つ選択肢を見せる」ためのものです。
離脱時のポップアップに出す内容
離脱しようとしている人は、そのページに見切りをつけかけています。ここで宣伝を出しても読まれません。出すのは、その人にとって「もう少し見てもよい」と思える理由です。
| 内容 | 向いているサイト | 例 |
|---|---|---|
| 特典・クーポン | EC・ネットショップ | 初回限定クーポン、送料無料 |
| 資料・お役立ち情報 | BtoB | 料金表、事例集、チェックリストのダウンロード |
| 関連コンテンツへの案内 | メディア・ブログ | 読んでいた記事に関連する人気記事 |
| 相談・チャットの案内 | サービス紹介 | 「ご不明点はチャットでどうぞ」 |
| サイト内検索の案内 | 商品数・記事数が多いサイト | 「お探しのものは見つかりましたか?」 |
| 短いアンケート | 改善を進めたいサイト | 「探していた情報はありましたか?」の1問 |
ページの内容と関係のあるものを選んでください。料金ページを見ていた人には料金表や見積もりの案内、ブログ記事を読んでいた人には関連する資料、というように合わせると、反応が変わります。サイト内検索の活用は「サイト内検索とは?」で紹介しています。
ポップアップを出す4つのタイミング
離脱防止ツールでポップアップを出すタイミングは、主に次の4つです。離脱時だけでなく、ほかのタイミングと使い分けます。
| タイミング | 出る条件 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 離脱時(Exit-Intent) | 離れようとする動きを検知したとき | 最後のひと押し。特典や資料の案内 |
| 時間経過(Timed) | ページを開いてから一定の秒数がたったとき | しばらく読んでいる人への案内 |
| スクロール(Scroll) | ページを一定の割合まで読んだとき | 内容に関心を持った人への案内 |
| 条件指定(Targeted) | 特定のページや、初回・再訪などの条件に当てはまるとき | 相手に合わせた内容の出し分け |
実際には、「料金ページで(条件指定)、離脱しようとしたときに(離脱時)出す」のように組み合わせて使います。ポップアップの見た目の種類(中央に出すもの、下に固定するものなど)は「ポップアップバナーとは?」で解説しています。
離脱しそうなとき・スクロールしたとき・一定時間たったときの表示に加えて、表示ページ・訪問回数で出す相手を絞れます。
ポップアップバナーはテンプレートからノーコードで作れます。
離脱時に出すポップアップの設定手順
ここからは、離脱時のポップアップを設定する手順です。ツールの画面は製品によって違いますが、決めることはどれも同じです。
手順1 目的を1つ決める
最初に、このポップアップで何をしてもらいたいかを1つに決めます。「資料をダウンロードしてもらう」「クーポンを使って購入してもらう」「関連記事を読んでもらう」などです。目的が決まれば、出すページと内容が決まります。
手順2 出すページを決める
全ページに同じポップアップを出すのはやめてください。出すページと出さないページを分けます。
| ページ | 離脱時ポップアップ | 理由 |
|---|---|---|
| 料金ページ・サービス紹介 | 出す | 検討している人が見るページ。資料や相談の案内が合う |
| 商品ページ・カート | 出す | 購入をためらっている人に特典が効く |
| ブログ記事 | 出す | 読み終えて帰る人に、関連する資料や記事を案内できる |
| 問い合わせフォーム・購入手続き | 出さない | 入力中に画面を覆うと、入力をやめる原因になる |
| 送信完了・購入完了ページ | 出さない | 目的を果たした人に出す理由がない |
| 採用ページ・会社概要 | 内容による | 目的の違う訪問者が多い。出すなら採用向けの案内に |
多くのツールでは、出すページと出さないページを URL で指定できます。
手順3 タイミングを決める
離脱時に出すと決めた場合でも、ページを開いた直後の動きで出てしまうことがあります。読んでもいない人に出しても効果は薄いので、少し読んだ人にだけ出す工夫をします。ほかの条件と組み合わせられるツールなら、次のような組み合わせが考えられます。
| 組み合わせの例 | ねらい |
|---|---|
| 離脱時のみ | 設定が簡単。まず試すとき |
| 滞在30秒以上 + 離脱時 | 少しでも読んだ人にだけ出す |
| スクロール50%以上 + 離脱時 | 内容に関心を持った人にだけ出す |
| 離脱時ではなくスクロール70% | スマートフォンで検知が合わないときの代わり |
秒数やスクロールの割合は、最初はこの表の値くらいから始め、結果を見て調整してください。ツールによっては、離脱時と秒数・スクロールを同時に指定できず、どれか1つを選ぶ形のものもあります。その場合は、ページごとにタイミングを変えて比べます。
手順4 出す相手と頻度を決める
同じ人に何度も出すと、しつこく感じられます。出す相手と頻度を絞ってください。
- 初めて来た人だけに出す:初回の訪問者向けの特典や、サービスの概要資料に向いています。
- 何度か来ている人に出す:3回目以降の訪問など、検討が進んでいる人に相談の案内を出します。
- しばらくぶりに来た人に出す:久しぶりの訪問者に、新しいお知らせや新商品を案内します。
- 1回の閲覧で出すのは1度まで:同じページで何度も出ないようにします。
- 一度閉じた人には、しばらく出さない:閉じたのにまた出るのは、もっとも嫌われる挙動です。ツールによってはこの設定ができるので、使っているツールにあるかを確認してください。
- 端末で分ける:スマートフォンは画面が狭く、ポップアップの影響が大きくなります。スマートフォンでは出さない、または小さい表示にする、という分け方もあります。
キャンペーン中だけ出す場合は、表示する期間も決めておくと、終了後の消し忘れを防げます。
手順5 内容を作る
離脱しかけている人は、長い文章を読みません。一目で分かる内容にします。
| 要素 | 悪い例 | 良い例 |
|---|---|---|
| 見出し | お問い合わせはこちら | 料金の目安が分かる資料(無料) |
| 得られるもの | 書いていない | 「3分で読める事例集」など具体的に |
| ボタン | 送信 | 資料を受け取る |
| 入力欄 | 5項目以上 | メールアドレスだけ、または入力なし |
| 閉じるボタン | 小さく見つけにくい | 右上にはっきり。指で押せる大きさ |
閉じるボタンは必ず分かりやすくしてください。閉じ方が分からないポップアップは、そのままページごと閉じられます。
手順6 スマートフォンで確かめる
公開する前に、スマートフォンの実機で表示を確認します。閉じるボタンが画面の外に出ていないか、本文を全部覆っていないか、ボタンが押しやすいかを見てください。Google は、本文を覆う押し付けがましいダイアログやインタースティシャルは、検索エンジンが内容を理解しにくくなり、検索でのパフォーマンス低下につながるおそれがあるとしています。
手順7 計測して見直す
公開したら、次の数字を見ます。
- 表示回数:条件が厳しすぎて、ほとんど出ていないことがあります。
- クリック率:内容とタイミングが合っているかの目安になります。
- CV(申し込み・購入など):最終的な成果です。
- ページ全体のCV率:ポップアップ経由のCVが増えても、ページ全体のCV率が下がっていれば、差し引きでマイナスです。導入前と比べてください。
1回で正解は出ません。内容とタイミングのどちらか1つだけを変えて比べると、何が効いたかが分かります。ポップアップの条件設計全般は「ポップアップの設計|嫌われずにCVを上げる条件」で詳しく紹介しています。
離脱防止ツールの選び方
離脱防止ツールを選ぶときは、次の点を確認してください。
| 確認すること | 見るポイント |
|---|---|
| 離脱の検知 | パソコンだけでなく、スマートフォンでも離脱時に出せるか。「戻る」を乗っ取る方式でないか |
| 出すページの指定 | 出すページ・出さないページを URL で指定できるか |
| タイミング | 離脱時・秒数・スクロール量を選べるか |
| 相手と頻度 | 初回・再訪・訪問回数・端末などで絞れるか。閉じた人に出さない設定があるか |
| 作りやすさ | テンプレートからコードを書かずに作れるか |
| 計測 | 表示回数・クリック・CVをポップアップごとに見られるか |
| 設置 | タグを貼るだけで使えるか。使っている CMS に対応しているか |
| 料金 | 無料プランの有無、表示回数の上限と、超えたときの扱い |
特に確認したいのは「相手と頻度」です。全員に同じように出すことしかできないツールでは、うるさくしない運用が難しくなります。
離脱防止ツールを使うメリット
- 何もせずに帰る人の一部を、CVにつなげられる:離脱しかけた人に最後の案内を出せるので、資料請求や購入の取りこぼしを減らせます。
- ページの改修をせずに試せる:ページのデザインを変えなくても、タグを貼ってポップアップを出すだけで、案内を足せます。
- 訪問者が何に反応するかが分かる:どの内容・どのタイミングでクリックされたかを見ると、ページに足りない情報や、訪問者の関心が見えてきます。
一方で、出し方を誤ると閲覧の邪魔になり、ブランドの印象も下げます。メリットを得られるかは、ここまでに紹介した設定次第です。
Web接客 by grip space で離脱防止ポップアップを出す
当社の Web接客 by grip space では、ポップアップバナーを作り、離脱時に出すことができます。
- 表示のタイミング:「最初から表示」「○%までスクロールしたら」「滞在時間が○秒を超えたら」「ユーザ離脱時にモーダルで表示」から1つを選びます。
- 離脱時の表示:「ユーザ離脱時にモーダルで表示」を選ぶと、パソコンではマウスが画面の上端から外へ出たとき、スマートフォンではページを一定以上読み進めたあと素早く上へ戻したときに表示します。ブラウザの履歴を書き換える方式は使っていません。
- 出すページ:表示するページ・表示しないページを URL で指定できます。
- 出す相手:初回の訪問だけ、○日以内に○回目以上の訪問などの訪問回数、自然検索・直接アクセスなどのアクセス元、PC・スマートフォンの端末で絞れます。キャンペーンの期間だけ表示することもできます。
- 作り方:離脱防止(送料無料)などのテンプレートから、文言と画像を差し替えてノーコードで作れます。手持ちのバナー画像をアップロードして出すこともできます。
- 計測:表示・クリック・CV がバナーごとに記録されます。
フリープランは0円で、ポップアップバナーとチャットボットを各1つ、月1,000回まで表示できます。クレジットカードの登録は不要です。有料プランはライト月1,980円・スタンダード月4,980円・プロ月14,800円(いずれも税込)です。サイトの head タグに1行のタグを貼れば、CMS を問わず使えます。
株式会社eclore様が運営する「Rank-Quest(ランクエスト)」にて、「grip space」をご紹介いただきました。
株式会社eclore様が運営する「Rank-Quest(ランクエスト)」にて、「grip space」をご紹介いただきました。
「Web接客ツールおすすめ会社まとめ!選び方と成功事例を徹底解説【保存版】」と題して、Web接客ツールのメリットや「grip space」のご紹介を頂いています。
詳しくは下記ページよりご確認ください。
「Web接客ツールおすすめ会社まとめ!選び方と成功事例を徹底解説【保存版】」
また株式会社eclore様のSEOに興味がある方は下記ページをご確認ください。
まとめ
- 離脱防止ツールは、離れようとする動きを検知して、最後の案内を出す仕組み
- パソコンはマウスが上端から出る動き、スマートフォンは素早く上へ戻す動きで検知するのが一般的。「戻る」を乗っ取る方法は使わない
- 設定で決めるのは、目的・出すページ・タイミング・相手と頻度・内容の5つ
- フォームや購入手続きのページには出さない
- 同じ人に何度も出さない。閉じるボタンは分かりやすく
- ページ全体のCV率を、導入前と比べて見直す
よくある質問
離脱防止ツールとは何ですか?
ページを離れようとした訪問者を検知して、ポップアップなどで案内を出し、サイトにとどまってもらうためのツールです。パソコンではマウスが画面の上端から外へ出る動き、スマートフォンでは読み進めたあと素早く上へ戻す動きなどをきっかけに表示し、資料請求や購入、関連記事の閲覧につなげます。
離脱防止のポップアップはどう設定すればよいですか?
目的を1つ決めたうえで、出すページ、タイミング、出す相手と頻度、内容の順に決めます。料金ページや商品ページには出し、問い合わせフォームや購入手続きのページには出しません。ツールによっては、滞在秒数やスクロール量と組み合わせて少し読んだ人にだけ出したり、一度閉じた人にしばらく出さないようにしたりでき、うるさく感じられにくくなります。
スマートフォンでも離脱時に表示できますか?
できるツールがあります。スマートフォンにはマウスがないため、ページを読み進めたあと素早く上へ戻す動きなど、スクロールの向きと速さで判断するのが一般的です。パソコンより検知の精度が下がることがあるため、スマートフォンでは一定量スクロールしたときに出す設定と比べてみるのもおすすめです。
離脱防止のポップアップは逆効果になりませんか?
出し方を誤ると逆効果になります。ページを開いた直後に画面全体を覆う、閉じてもまた出る、フォームの入力中に出る、といった出し方は離脱を増やします。出すページと相手を絞り、閉じるボタンを分かりやすくしたうえで、ポップアップ経由のCVだけでなくページ全体のCV率を導入前と比べてください。


