問い合わせフォームから送る営業文は、短く、相手のことに触れ、断り方まで書いてあるものが読まれます。とはいえ、白紙から書くのは手間がかかります。
この記事では、業種別に6つ、場面別に2つの例文を紹介します。どれも同じ型で書いているので、自社の業種に近いものを選び、型に沿って書き換えてください。
例文の型で書いた文面を、会社ごとに少しずつ変えて送るなら、フォーム営業 by grip space。毎月50通まで無料です。 フォーム営業 by grip space を見る
例文を使う前に:基本の型
どの例文も、同じ型で書いています。型の考え方は「問い合わせフォームからの営業|嫌がられない送り方と文面の型」で詳しく説明しているので、ここでは要点だけ載せます。
- 1営業であることの断りと名乗り(2行)── 最初の2行で「営業の連絡」「誰から」が分かるようにする
- 2連絡したきっかけ(1〜2行)── 相手のサイトや事業で見たこと
- 3提案(2〜4行)── 相手にとって何が良くなるか。数字や事例を1つ
- 4依頼(1〜2行)── 軽いお願いを1つだけ
- 5断りの一文と署名 ── 不要なときの伝え方と、連絡先
本文は400字前後が目安です。以下の例文は、会社名・氏名・連絡先・数字・事例をすべて架空にしています。「〇〇」の部分と、実績や数字は、必ず自社の事実に置き換えてください。根拠のない数字は書かないでください。
業種別の例文
例文1:Web制作会社 → 地域の工務店
突然のご連絡失礼いたします。ホームページ改修のご提案でご連絡しました。
株式会社サンプルの山田と申します。貴社サイトの施工事例を拝見しました。事例が豊富な一方で、スマートフォンでは問い合わせボタンまでの距離が長い作りになっていると感じました。
当社では〇〇県内の工務店様を中心に、施工事例ページから問い合わせにつなげる改修を〇件行っています。
改修の前後を比べた資料(3ページ)がございます。ご興味があれば、ご返信いただければお送りします。
ご不要でしたら、その旨をご返信ください。今後のご連絡は控えます。
株式会社サンプル 山田 太郎
電話:00-0000-0000 メール:yamada@example.com
https://www.example.com
例文2:人材紹介会社 → 採用中の中小企業
突然のご連絡失礼いたします。人材紹介のご案内でご連絡しました。
株式会社サンプルの山田と申します。貴社の採用ページで、〇〇職を募集されていることを拝見しました。
当社は〇〇業界の技術職に特化した人材紹介を行っており、登録者の多くが同業界の経験者です。成功報酬型のため、採用が決まるまで費用はかかりません。
現在の登録者のうち、貴社の募集条件に近い方の経歴(個人が特定されない形)をお送りすることもできます。ご希望があればお知らせください。
ご不要でしたら、その旨をご返信ください。今後のご連絡は控えます。
株式会社サンプル 山田 太郎
電話:00-0000-0000 メール:yamada@example.com
https://www.example.com
例文3:SaaS・ITツール → 中堅企業の管理部門
突然のご連絡失礼いたします。経費精算システムのご案内でご連絡しました。
株式会社サンプルの山田と申します。貴社が〇〇県内に複数の拠点をお持ちであることを、会社概要で拝見しました。
拠点が分かれている会社では、紙の領収書の回収と確認に時間がかかりがちです。当社のシステムは、スマートフォンで撮影した領収書をそのまま申請・承認でき、拠点が多い会社様にご利用いただいています。
30日間の無料トライアルがございます。ご案内のページをお送りしてもよろしいでしょうか。
ご不要でしたら、その旨をご返信ください。今後のご連絡は控えます。
株式会社サンプル 山田 太郎
電話:00-0000-0000 メール:yamada@example.com
https://www.example.com
例文4:製造業(受託加工)→ 装置メーカー
突然のご連絡失礼いたします。金属部品の受託加工のご案内でご連絡しました。
株式会社サンプルの山田と申します。貴社の製品ページで、〇〇装置を自社で設計・製造されていることを拝見しました。
当社は〇〇県で、ステンレス・アルミの切削加工を1個から承っています。試作から小ロットの量産まで、図面をいただければ〇営業日でお見積りします。
加工の事例と設備の一覧をまとめた資料がございます。ご返信いただければお送りします。
ご不要でしたら、その旨をご返信ください。今後のご連絡は控えます。
株式会社サンプル 山田 太郎
電話:00-0000-0000 メール:yamada@example.com
https://www.example.com
例文5:広告・マーケティング支援 → BtoBのメーカー
突然のご連絡失礼いたします。展示会後のフォローについてのご提案でご連絡しました。
株式会社サンプルの山田と申します。貴社が今年も〇〇展に出展されていたことを、ニュースのページで拝見しました。
展示会で集めた名刺は、会期後のフォローが遅れるほど商談につながりにくくなります。当社では、名刺の取り込みから会期後1週間以内のフォローメールまでをまとめてお手伝いしています。
支援の流れを1枚にまとめた資料がございます。ご興味があればお知らせください。
ご不要でしたら、その旨をご返信ください。今後のご連絡は控えます。
株式会社サンプル 山田 太郎
電話:00-0000-0000 メール:yamada@example.com
https://www.example.com
例文6:オフィス・設備のサービス → 移転・増床した会社
突然のご連絡失礼いたします。オフィスのネットワーク工事のご案内でご連絡しました。
株式会社サンプルの山田と申します。貴社のお知らせで、本社を移転されたことを拝見しました。
移転の後は、会議室の無線LANがつながりにくい、席を増やしたら配線が足りない、といったご相談をよくいただきます。当社では、オフィスのネットワークの調査から工事まで〇〇区内で承っています。
現地調査は無料です。気になる点があれば、ご返信いただければご案内します。
ご不要でしたら、その旨をご返信ください。今後のご連絡は控えます。
株式会社サンプル 山田 太郎
電話:00-0000-0000 メール:yamada@example.com
https://www.example.com
型で書いた文面を、会社ごとに変えて送る
会社名の差し込みに加え、相手の事業に触れた1〜2文をAIが書き足します。複数の文面のうち、どれがよくクリックされたかも比べられます。
フォーム営業 by grip space を見る場面別の例文
例文7:展示会で名刺交換をした相手に送る
すでに接点のある相手には、初めての会社向けの文面を使わず、実際の接点に触れて書きます。事実と違う接点を書くのは避けてください。
先日の〇〇展では、当社のブースにお立ち寄りいただきありがとうございました。
株式会社サンプルの山田です。ブースでは、〇〇についてご関心をお持ちとうかがいました。当日ご説明しきれなかった料金と導入の流れを、資料にまとめました。
よろしければお送りしますので、ご返信いただければ幸いです。
ご不要でしたら、その旨をご返信ください。今後のご連絡は控えます。
株式会社サンプル 山田 太郎
電話:00-0000-0000 メール:yamada@example.com
https://www.example.com
例文8:以前に送った会社へ、時期を空けて別の提案をする
前回の連絡に返事がなかった会社に送る場合は、十分に間を空け、前回とは違う内容にします。前回断られた会社には送りません。
突然のご連絡失礼いたします。株式会社サンプルの山田と申します。
以前、〇〇のご案内でご連絡いたしました。今回は別件で、〇〇の新しいサービスを始めましたのでご案内いたします。(ここに、前回とは違う提案を2〜3行で書く)
ご興味があれば、ご返信いただければ資料をお送りします。
ご不要でしたら、その旨をご返信ください。今後のご連絡は控えます。
株式会社サンプル 山田 太郎
電話:00-0000-0000 メール:yamada@example.com
https://www.example.com
件名の例
フォームに件名欄があるときは、最初に営業だと分かる言葉を入れ、用件をそのまま書きます。
| 避けたい件名 | 理由 | 良い件名の例 |
|---|---|---|
| お問い合わせ | お客様からの問い合わせと見分けがつかない | 【ご提案】施工事例ページの問い合わせ導線について |
| 至急ご確認ください | 急ぎではない用件で急がせている | 【ご案内】〇〇職の採用支援について |
| ご挨拶 | 用件が分からない | 【営業のご連絡】経費精算システムの無料トライアルのご案内 |
| Re: 先日の件 | やり取りがあったように装っている | 【ご提案】展示会後のフォロー支援について(資料のご案内) |
「断りの一文」の言い回し
断りの一文は、例文のように最後に1行入れます。言い回しは次のどれでもかまいません。
- ご不要でしたら、その旨をご返信ください。今後のご連絡は控えます。
- 本件にご関心がない場合は、お手数ですが一言ご返信ください。以後のご案内はいたしません。
- 今後このようなご案内が不要な場合は、ご返信でお知らせください。
この一文があると、受け取る側は断り方に迷いません。送る側にとっても、次に送ってはいけない相手が分かる大事な情報になります。断りの返信を受けたら、その会社には二度と送らないでください。
例文をそのまま使わないほうがよい理由
例文は、型をつかむためのものです。そのまま多くの会社に送ると、受け取る側にはすぐに一斉送信だと分かります。とくに「連絡したきっかけ」の1〜2行は、相手ごとに変えてください。
- きっかけ:相手のサイトの事例・採用・お知らせ・製品など、実際に見たことを書く
- 提案:相手の業種でよくある困りごとに合わせる
- 数字・事例:自社の実績だけを書く。架空の数字は使わない
送り先ごとに書き分けるのが大変なら、業種ごとに文面を分けるだけでも効果があります。当社の実測では、同じ時期に送った文面どうしで、リンクのクリック率に約3.6倍の差がありました(フォーム営業の効果測定|CV数では判断できない理由とクリック率)。
フォーム営業 by grip space で文面を作るとき
当社の フォーム営業 by grip space では、この記事の型で書いた文面を、会社ごとに少しずつ変えて送れます。
- 会社名の差し込み:本文や件名に [company] と書くと、送り先の会社名に置き換わります。
- AIによるひと言の差し込み(ライトプラン以上):名乗りの後に、相手の事業に触れた1〜2文をAIが会社ごとに書き足します。本文全体は書き換えず、決めた文面はそのまま残ります。
- 文面の比較:複数の文面を用意して、どれがよくクリックされたかを比べられます。
AIで書き足すときの考え方は「フォーム営業はAIでどこまで自動化できる?」で説明しています。
よくある質問
フォーム営業の文面はどのくらいの長さがよいですか?
本文は400字前後が目安です。フォームには文字数の上限があることも多く、長すぎると送れません。最初の2行で営業の連絡であることと送り主が分かるようにし、提案は2〜4行に収めてください。
例文をそのまま使ってもよいですか?
型として使うのはかまいませんが、そのまま多くの会社に送ると一斉送信だとすぐに分かります。少なくとも「連絡したきっかけ」の1〜2行は相手のサイトで実際に見たことに書き換え、数字や事例は自社の実績に置き換えてください。
件名には何を書けばよいですか?
最初に「【ご提案】」「【営業のご連絡】」など営業だと分かる言葉を入れ、続けて用件をそのまま書きます。「お問い合わせ」「至急ご確認ください」「Re:」のように、問い合わせや返信を装う件名は避けてください。
断りの一文は入れたほうがよいですか?
入れてください。「ご不要でしたら、その旨をご返信ください。今後のご連絡は控えます」の一文があると、受け取る側は断り方に迷いません。断りの返信を受けた会社には、二度と送らないようにしてください。
まとめ
- 例文は「断りと名乗り → きっかけ → 提案 → 依頼 → 断りの一文と署名」の型で、本文400字前後
- 業種が違っても、きっかけは相手のサイトで実際に見たことを書く
- 接点のある相手には、実際の接点に触れた文面にする。事実と違う接点は書かない
- 件名は最初に「【ご提案】」など営業だと分かる言葉を入れる
- 断りの一文を必ず入れ、断られた会社には二度と送らない
- 例文をそのまま一斉に送らない。少なくとも業種ごとに書き分ける