フォーム営業を続けているのに、なかなか商談につながらない。リストは手元にあるが、どの会社から当たればいいか分からない。メールの開封やサイトへの反応は見えているのに、その後の営業に活かしきれていない。
こうした悩みの多くは、反応があった会社を、反応があったときに追いかけられていないことから来ています。この記事では、保有リストに優先順位を付ける考え方と、反応ごとの次の一手、それを毎週回す仕組みを、当社の実測をもとに説明します。
反応した会社から順に追うなら、フォーム営業 by grip space。リンクを開いた会社が一覧で分かります。 フォーム営業 by grip space を見る
商談につながらない原因は「送り方」より「追い方」にあることが多い
フォーム営業で商談が増えないと、文面や送る件数を見直したくなります。もちろんそれも大事ですが、その前に確かめてほしいのが、関心を持った会社を追いかけられているかです。
当社の実測では、送った7,232社のうち、文面のリンクがクリックされたのは215社(2.97%)でした(フォーム営業の効果測定)。別の時期の集計ですが、商談につながったのは2,025社中8件(0.40%)です(フォーム営業の実績データ)。
集計の時期が違うので単純には比べられませんが、リンクを開くほど関心を持った会社は、商談になった会社より何倍も多いことが分かります。多くの会社は、関心があっても自分からは返信しません。返信を待つだけでは、この差の分がそのまま取りこぼしになります。
| よくある状態 | 起きていること |
|---|---|
| 送りっぱなし | 返信が来た会社にしか対応しておらず、反応はあったが返信しなかった会社に何もしていない |
| リストの上から順に送る | 関心の高い会社と低い会社に、同じ順番・同じ文面で送っている |
| 反応を見ても動かない | 開封やクリック、サイト来訪の数字は見ているが、誰が次に連絡するかが決まっていない |
保有リストのどこから当たるか:優先順位の付け方
リストが手元にあっても、全社に同じ力をかけることはできません。次の3段階で分けると、どこから当たるかが決めやすくなります。
| 優先度 | どんな会社か | 判断に使う情報 |
|---|---|---|
| A:反応があった | 文面のリンクを開いた、メールを開封・クリックした、自社サイトを訪れた | クリック・開封・サイト来訪の記録 |
| B:条件に合う | 反応はまだないが、業種・規模・地域が、これまでの顧客に近い | 既存顧客の業種・規模・地域 |
| C:過去の接点がある | 以前に商談した、失注した、取引が止まっている | 商談・失注・取引の記録 |
まずA(反応があった会社)から当たります。関心を示した直後がいちばん話を聞いてもらいやすいからです。次に、B(条件に合う会社)に送る件数を寄せます。既存顧客に近い会社ほど、商談になる見込みが高いからです。C(過去の接点)は、失注の理由や時期を確かめてから、改めて連絡します。
反応や条件ごとに点数を付けて並べる方法を「リードスコアリング」といいます。点数の付け方は「リードスコアリングとは?点数の付け方と運用の始め方」、過去の取引先の扱いは「休眠顧客の掘り起こし方」で説明しています。最初から細かい点数を作る必要はなく、まずはA・B・Cの3つに分けるだけで十分です。
送ってはいけない会社(取引中の会社、断られた会社、「営業お断り」と書いている会社)は、優先順位を付ける前にリストから外してください。リストの絞り方は「フォーム営業のリストの作り方」で説明しています。
反応した会社から、順に追う
送った文面のリンクを開いた会社が、会社名とクリック日時で一覧になります。クリックが多い対象・文面・曜日・時間帯も比べられます。
フォーム営業 by grip space を見る反応ごとの次の一手
反応があったと分かっても、何をするかが決まっていなければ動けません。反応の種類ごとに、次の一手を決めておきます。
| 反応 | 読み取れること | 次の一手 |
|---|---|---|
| フォーム営業のリンクをクリック | 文面を読み、内容に関心を持った | 時期を空けて、事例など別の切り口で改めて連絡する |
| メールを開封した | 件名には関心を持った。本文まで読んだかは分からない | 開封だけで判断せず、次のメールで内容を変えて反応を見る |
| メールのリンクをクリックした | 本文を読み、もっと知りたいと思った | リンク先の内容に合わせた資料や事例を案内する |
| 料金・事例ページを見た | 導入を具体的に考え始めている可能性がある | 電話や個別の案内など、より直接の連絡に切り替える |
| 反応がない | 文面か対象が合っていない可能性がある | 同じ会社に送り直すより、文面や対象の条件を見直す |
追いかけるときに気をつけること
- 1「クリックしましたね」「ご覧になりましたね」とは書かない ── 見られていたと感じさせる連絡は、関係を壊します。あくまで新しい話題として連絡します。
- 2すぐに同じ文面を送り直さない ── 一度読んで返事をしなかった相手です。同じ内容を重ねると、迷惑に感じられます。
- 3開封だけで「関心が高い」と決めない ── メールの開封は、受信側の仕組みによって実際より多く数えられることがあります。クリックやページの閲覧とあわせて見ます。
- 41つの反応で深追いしない ── 1回のクリックは「少し気になった」程度のこともあります。何度も反応がある会社ほど優先します。
返信が来た場合の対応と返事の文例は「フォーム営業で返信が来たら?」で紹介しています。
反応を営業活動につなげる仕組み
反応を見て動くことを、担当者の気づきに任せると続きません。次の3つを決めておくと、毎週同じように回せます。
1. 誰が、いつ反応を見るかを決める
「毎週月曜の朝に、先週クリックした会社を確認する」のように、見る人と日を決めます。反応は時間がたつほど価値が下がるので、少なくとも週に1回は見てください。
2. 反応と結果を、会社ごとに記録する
連絡したか、商談になったか、断られたかを会社ごとに残します。記録がないと、同じ会社に何度も連絡したり、断られた会社にまた送ったりします。記録の残し方は「商談記録の残し方」も参考にしてください。
3. 反応が多い文面・対象を、次の送信に生かす
どの文面、どの業種、どの曜日・時間帯でクリックが多かったかを見て、次のリストと文面に反映します。反応の多い条件に送る件数を寄せることが、保有リストの優先順位を付け直すことにもなります。送る曜日と時間帯は「フォーム営業に効果的な曜日・時間帯は?」で検証しています。
フォーム営業 by grip space でできること
当社の フォーム営業 by grip space では、反応した会社の確認と、反応をもとにした送り方の見直しを、送信と同じ画面で行えます。
- クリックした会社の一覧:送った文面の自社サイトのリンクを開いた会社が、会社名とクリック日時で一覧になります。メールのセキュリティ製品が自動で開いたクリックなど、機械によるクリックは数えません。
- クリック率の比較:アプローチプラン(対象)・文面・曜日・時間帯ごとに、送った会社のうちリンクを押した会社の割合を比べられます。AI で書き出しを変えた会社と、共通の文面の会社のクリック率も比べられます。
- 手持ちのリストを取り込む:展示会で名刺交換した会社や過去に問い合わせのあった会社など、お手持ちのリストを CSV で取り込んで配信できます(1回1,000社まで)。
- 条件に合う会社には専用の文面:「広告代理店・Web制作会社」のように条件を文章で登録すると、AI が1社ずつ事業内容を読んで判定し、当てはまる会社には専用の文面を送ります。
- 同じ会社に送りすぎない:再送までの日数を設定すると、その期間内に送った会社には送りません。送信結果は会社ごとに成功・失敗と理由が残ります。
毎月50通までは無料で、送れた件数だけを数えます。
クリックの確認には、自社サイトへの計測タグの設置が必要です。フォーム営業 by grip space はフォームへの送信を行うサービスで、メールの開封は計測しません。
よくある質問
フォーム営業で商談につながらないとき、まず何を見直せばよいですか?
文面や送る件数の前に、関心を持った会社を追いかけられているかを確かめてください。当社の実測では、文面のリンクをクリックした会社(送った会社の2.97%)は、商談になった会社(別の時期の集計で0.40%)より何倍も多く、関心があっても返信しない会社が大半でした。
保有リストのどの会社から営業すればよいですか?
リンクのクリックやメールの開封、サイトへの来訪など、反応があった会社から当たります。次に、業種・規模・地域が既存顧客に近い会社、そのあとに過去に商談や取引があった会社の順で考えると決めやすくなります。
リンクをクリックした会社に、すぐ連絡してもよいですか?
連絡してかまいませんが、「クリックしましたね」のように見ていたことが分かる書き方は避けてください。同じ文面を送り直すのではなく、時期を空けて事例や別のサービスなど新しい切り口で連絡します。
メールの開封だけで、関心が高いと判断してよいですか?
開封だけでの判断はおすすめしません。メールの開封は受信側の仕組みによって実際より多く数えられることがあり、本文まで読んだかも分かりません。リンクのクリックやページの閲覧とあわせて判断してください。
まとめ
- リンクを開くほど関心を持った会社は、商談になった会社より何倍も多い。返信を待つだけでは取りこぼす
- 保有リストは「反応があった」「条件に合う」「過去の接点がある」の3つに分け、反応があった会社から当たる
- 反応の種類ごとに次の一手を決めておく。「クリックしましたね」とは書かない
- メールの開封だけで関心が高いと決めず、クリックやページの閲覧とあわせて見る
- 反応を見る人と日を決め、結果を会社ごとに記録し、反応の多い文面・対象に送る件数を寄せる