更新日:2026年8月16日
マーケティングレポートとは、施策の実施内容と成果を一定期間ごとにまとめ、次の判断材料として関係者に共有する資料のことです。
数字を並べただけのレポートは読まれません。読む相手が知りたいのは「で、どうするのか」です。
また作成に時間をかけすぎると、施策を実行する時間が減ります。自動化できる範囲は自動化してください。
読む相手で構成を変える
| 相手 | 知りたいこと | 載せるもの |
|---|---|---|
| 経営層 | 投資に見合っているか | 受注数、費用対効果、次の判断 |
| 営業部門 | 商談が来るか | 商談数、リードの質、対応が必要な件 |
| マーケ担当 | どこを改善するか | 段階別の指標、施策別の効果 |
| 制作・外注先 | 何を作るか | 必要な施策、優先順位 |
同じレポートを全員に配らないでください。経営層に段階別の細かい指標を出しても読まれず、逆に担当者に受注数だけ渡しても改善できません。
経営層向けの構成
| 順 | 要素 | 分量 |
|---|---|---|
| 1 | 結論(今月どうだったか) | 3行 |
| 2 | 主要な数字(前月比・目標比) | 表1つ |
| 3 | 良かった点・悪かった点 | 各2〜3行 |
| 4 | 原因 | — |
| 5 | 次にすること | 箇条書き3つ |
| 6 | 判断が必要な事項 | あれば |
1ページに収めてください。それ以上は読まれません。詳細は別紙にして、必要な人だけが見る形にします。
載せるべき指標
| 段階 | 指標 | 必須度 |
|---|---|---|
| 流入 | セッション数、経路別の内訳 | 高 |
| 獲得 | リード数、獲得単価 | 高 |
| 質 | 有効リード率、商談化率 | 高 |
| 成果 | 商談数、受注数 | 最高 |
| 効率 | 商談単価、受注単価 | 高 |
| 先行指標 | 表示回数、順位、資料DL数 | 中 |
「商談化率」を必ず入れてください。リード数だけだと、質を無視して数を増やす行動が正当化されます。
載せない項目
| 項目 | なぜ載せないか |
|---|---|
| 見ても行動が変わらない数字 | 判断に使わない |
| ページビュー数だけ | 質が分からない |
| 直帰率だけ | 解釈が難しい |
| SNSのフォロワー数 | BtoBでは成果と結びつきにくい |
| 作業の実施報告 | 「◯本書きました」は成果ではない |
| 前月と変わらない固定の説明 | — |
「実施報告」を成果として載せないでください。記事を10本書いたことは成果ではなく、それによって何が変わったかが成果です。
数字の見せ方
| 原則 | 悪い例 | 良い例 |
|---|---|---|
| 比較対象を示す | リード120件 | リード120件(前月比+15%、目標比80%) |
| 単位を揃える | — | — |
| 増減の理由を書く | 「増えました」 | 「比較キーワードの記事が上位に入り、流入が増えた」 |
| グラフは推移に使う | 1時点の円グラフ | 数か月の推移 |
| 桁を揃える | — | — |
数字には必ず比較対象を添えてください。「120件」だけでは、良いのか悪いのか判断できません。
作成を自動化する
| 作業 | 自動化 | 手作業で残す |
|---|---|---|
| 数値の集計 | 自動 | — |
| グラフの作成 | 自動 | — |
| 前月比の計算 | 自動 | — |
| 原因の解釈 | — | 手作業 |
| 次にすることの提案 | — | 手作業 |
| 判断が必要な事項 | — | 手作業 |
集計と作図は自動化し、解釈と提案に時間を使ってください。レポート作成の大半は集計作業で、ここに時間をかけると本来の業務が圧迫されます。
頻度
| 対象 | 頻度 | 内容 |
|---|---|---|
| 担当者の確認 | 週次 | 進捗、異常値の検知 |
| 部門内の共有 | 月次 | 段階別の指標、施策の効果 |
| 経営層への報告 | 月次または四半期 | 成果と判断事項 |
| 施策単位の振り返り | 施策終了時 | — |
週次で細かいレポートを作らないでください。週次は数値の確認だけにし、資料化は月次で十分です。
まとめ
- 読む相手で構成を変える
- 経営層向けは1ページ。結論から書く
- 商談化率を必ず入れる
- 実施報告を成果として載せない
- 数字には比較対象を添える
- 集計は自動化し、解釈と提案に時間を使う
- 週次は数値確認のみ。資料化は月次
よくある質問
レポートに何を載せればよいですか?
読む相手が判断に使う数字だけです。経営層なら受注数と費用対効果、営業部門なら商談数とリードの質、マーケ担当なら段階別の指標です。見ても行動が変わらない数字は載せないでください。ページビュー数だけを載せても、次の打ち手は決まりません。
レポート作成に時間がかかりすぎます。
集計と作図を自動化してください。レポート作成の大半は数値を集める作業で、ここは仕組みで解決できます。手作業で残すべきは、原因の解釈と次にすることの提案だけです。この2つがレポートの価値であり、集計作業に時間をかけると本来の業務が圧迫されます。
報告の頻度はどのくらいが適切ですか?
資料化は月次で十分です。週次は数値の確認だけにして、異常値がないかを見る程度に留めてください。週次で細かい資料を作ると、作成時間が施策の実行時間を圧迫します。BtoBは変化が現れるまで時間がかかるため、週単位の資料は判断材料になりにくい面もあります。
経営層に成果が伝わりません。
結論から書き、1ページに収めてください。「今月どうだったか」を3行で書き、主要な数字を表で示し、次にすることを箇条書きで3つ挙げる構成です。詳細は別紙にして、必要な人だけが見る形にします。あわせて、施策の実施本数ではなく、商談数や受注への寄与で報告してください。