更新日:2026年8月16日
AIDMA(アイドマ)とは、消費者が商品を知ってから購入に至るまでの心理を「注意・関心・欲求・記憶・行動」の5段階で表したモデルです。1920年代に提唱された古典的な枠組みで、施策がどの段階に効くのかを整理するために使われます。
インターネット以降はAISASなど別のモデルも登場しており、単純に当てはめるだけでは実態と合いません。
この記事では5段階の中身と、BtoB での使い方を説明します。
AIDMAの5段階
| 段階 | 英語 | 顧客の状態 | 打つ施策の例 |
|---|---|---|---|
| A 注意 | Attention | 存在を知る | 広告、SNS、展示会 |
| I 関心 | Interest | 興味を持つ | コラム、事例紹介 |
| D 欲求 | Desire | 欲しいと思う | デモ、無料トライアル |
| M 記憶 | Memory | 覚えている | メール、再訪時の案内 |
| A 行動 | Action | 購入・申込 | 見積、申込フォーム |
重要なのはM(記憶)です。関心を持ったその場で買う人はほとんどおらず、多くは一度離れます。離れた相手に忘れられないための接点が、この段階にあたります。
AISAS・DECAXとの違い
| モデル | 段階 | 特徴 |
|---|---|---|
| AIDMA | 注意→関心→欲求→記憶→行動 | マスメディア時代。一方向の情報伝達 |
| AISAS | 注意→関心→検索→行動→共有 | 検索と共有が入る。ネット時代 |
| DECAX | 発見→教育→確信→行動→体験共有 | 企業が売り込むのでなく顧客が見つける前提 |
BtoB の実態にいちばん近いのは AISAS の「検索」が入った形です。担当者は課題を認識したあと必ず検索し、複数社を比較します。
BtoBへの当てはめ方
BtoB では、心理段階に加えて社内プロセスが挟まります。読み替えると次のようになります。
| AIDMA | BtoB での実態 | 必要なもの |
|---|---|---|
| 注意 | 課題が発生する、上長から指示が出る | 検索で見つかる状態 |
| 関心 | 情報収集を始める | 課題整理を助けるコラム、比較記事 |
| 欲求 | 自社に合いそうだと感じる | 事例、デモ、トライアル |
| 記憶 | 予算化・稟議まで時間が空く | メール、再訪時の案内、資料の再送 |
| 行動 | 稟議を通す | 決裁者向けの説明資料、効果試算 |
BtoB でとくに長いのが記憶の段階です。予算化のタイミングまで数か月空くことが珍しくなく、その間に接点が切れると他社に決まります。
段階ごとの離脱を測る
モデルは分類のためではなく、どこで落ちているかを特定するために使います。
| 段階 | 測る数字 | 落ちている場合 |
|---|---|---|
| 注意 | 表示回数、流入数 | そもそも見つかっていない |
| 関心 | 滞在時間、回遊率 | 内容が刺さっていない |
| 欲求 | 資料請求、トライアル申込 | 比較材料が足りない |
| 記憶 | 再訪率、メール反応 | 接点が切れている |
| 行動 | 問い合わせ、受注 | 決裁の材料が足りない |
grip space では、資料請求後に再訪した企業や、メールに反応した相手が記録されるため、記憶の段階で接点が切れかけている相手を見つけて先回りできます。
まとめ
- AIDMA は注意・関心・欲求・記憶・行動の5段階
- ネット時代は AISAS の「検索」が加わった形が実態に近い
- BtoB では記憶の段階が長く、ここでの接点維持が要になる
- 分類ではなく、どこで落ちているかの特定に使う
よくある質問
AIDMAとAISASの違いは何ですか?
AIDMAは注意・関心・欲求・記憶・行動の5段階、AISASは注意・関心・検索・行動・共有の5段階です。AISASにはインターネット時代を反映した「検索」と「共有」が含まれます。BtoBでは検索が必ず挟まるため、AISASのほうが実態に近くなります。
BtoBでもAIDMAは使えますか?
使えますが読み替えが必要です。特に「記憶」の段階が長く、予算化や稟議のタイミングまで数か月空きます。この間に接点が切れると他社に決まるため、メールや再訪時の案内で接点を保つことが重要になります。
AIDMAは古いモデルではないですか?
1920年代に提唱された古い枠組みですが、施策がどの段階に効くのかを整理する道具としては今も有効です。ただし検索行動が含まれないため、AISASなど他のモデルと併用してください。
各段階で何を測ればよいですか?
注意は表示回数と流入数、関心は滞在時間と回遊率、欲求は資料請求数、記憶は再訪率とメール反応、行動は問い合わせ数です。どの段階で落ちているかを特定するために使ってください。