調査日:2026年10月6日。料金は各社の公式サイトに記載された内容をそのまま引用しています。公式サイトで金額を確認できなかった製品は「公式サイトに記載なし」としており、推測では書いていません。料金は改定されることがあるため、申し込み前に必ず公式サイトでご確認ください。
「MAツールは高い」と言われます。実際、大企業向けの製品では月額15万円前後になることもあります。一方で、月額1万円台から使える製品や、無料で始められる製品もあります。同じ「MAツール」で10倍以上の開きがあるため、安いものを探すこと自体は現実的な選択です。
ただし、月額の数字だけで選ぶと総額で損をします。初期費用が10万円かかる製品、リード数に応じて課金される製品、最低契約期間が決まっている製品があるためです。本コラムでは、公式サイトで確認できた金額をそのまま並べ、1年間の総額で比べる方法をまとめます。中小企業向けの製品全体の比較は 中小企業向けMAツールおすすめ10選 をご覧ください。
grip space の料金は、フリープランを含む3プランでご用意しています。 料金プランを見る
結論:安さは「1年間の総額」で決まる
比較表で月額だけを並べると、順位は簡単に入れ替わります。たとえば月額4.5万円の製品に初期費用10万円がかかる場合、1年目の総額は64万円です。月額が倍近い製品でも初期費用が0円なら、1年目では逆転することがあります。
見積もりを取るときは、次の4つを必ず揃えてください。この4つが揃っていない比較は、あとで金額が動きます。
- 1月額 ── どのプランの金額か。ユーザー数やドメイン数で変わることがあります。
- 2初期費用 ── 0円の製品と10万円以上の製品があります。1年目の総額に直接効きます。
- 3従量課金 ── リード数・ページビュー数・配信通数で加算される分。運用が軌道に乗るほど増えます。
- 4最低契約期間 ── 合わなかったときに止められるか。年間契約が前提の製品もあります。
公式サイトで金額を確認できたツール
※ 2026年10月6日時点で、各社の公式サイトに金額の記載があったものです。プランの構成は各社で異なるため、同じ行に並んでいても内容は同一ではありません。
| ツール | 無料プラン | 月額 | 初期費用 | 従量課金 |
|---|---|---|---|---|
| grip space | あり(0円) | スターター 8,800円 / スタンダード 25,000円(いずれも税別) | スタンダードのみ 50,000円(税別) | なし |
| BowNow | あり | 公式サイトに記載なし | 公式サイトに記載なし | リード数 10,000円 / 5千件ごと、ページビュー数 10,000円 / 5万PVごと |
| Synergy! | 記載なし | 22,000円〜(基本機能)/メール配信を足すと +14,000円〜 | 118,000円(基本機能)/メール配信を足すと +30,000円 | 記載なし |
| SATORI | 記載なし | 148,000円(税別・年間契約) | 300,000円(税別) | 発生する場合あり |
| List Finder | あり(0円) | 45,000円 / 69,000円 / 92,000円 | 100,000円 | サポートは30分 1,500円 など |
| ferret MA | 記載なし | 80,000円〜 | 30,000円 | 「リード数が増えても価格が跳ね上がらない」と記載 |
この6製品だけでも、課金の形がそれぞれ違うことが分かります。BowNow は月額ではなくリード数とページビュー数で積み上がる形、List Finder は初期費用10万円が先に乗る形、grip space は従量課金がない形です。「どれが安いか」は、自社がどれだけリードを集める想定かで変わります。
金額を公開していないツール
調査した範囲では、HubSpot と Kairos3 Marketing は、公式サイトの料金ページから金額を取得できませんでした。非公開にしている、あるいは問い合わせ後に提示する形を取っています。
※「金額が見つからなかった」は「高い」という意味ではありません。規模や必要機能で変わるため個別見積もりにしている製品は多く、条件次第では低価格帯に収まることもあります。
ただし、予算が先に決まっている場合は、金額を公開している製品から当たるほうが早く進みます。非公開の製品は、見積もりが出るまで比較の土俵に乗らないためです。検討に使える時間が限られているなら、ここは選定の順番として効きます。
月額が安くても総額が上がる3つの型
1. 初期費用が先に乗る
月額が中価格帯でも、初期費用が10万円前後かかる製品があります。1年目だけに効く費用なので、2年目以降は下がりますが、「まず1年試す」という判断では総額を押し上げます。
公式サイトで確認できた範囲では、List Finder が初期費用100,000円、Synergy! が基本機能で118,000円、SATORI が300,000円です。たとえば Synergy! で基本機能とメール配信を使う場合、月額は36,000円ですが初期費用が148,000円かかるため、1年目の総額は約58万円になります。月額の数字だけを並べた比較表では、この差は見えません。
2. リード数・PV数で積み上がる
従量課金の製品は、運用がうまくいくほど費用が増えます。リードが増えるのは良いことですが、費用の見通しが立てにくいという難点があります。逆に ferret MA のように「リード数が増えても価格が跳ね上がらない」と明記している製品や、grip space のように従量課金を持たない製品もあり、ここは製品ごとに考え方が分かれます。半年後にリードが何件になる想定かを置いて、そのときの金額を先に計算しておくと驚きません。
3. 最低契約期間で止められない
年間契約が前提の製品では、合わないと分かっても期間中は払い続けることになります。SATORI は公式サイトに年間契約・前払いの一括請求と明記されており、月単位で止める選択肢がありません。初めてMAツールを入れる場合は、月単位で止められるかどうかが実質的なリスク管理になります。無料プランや短期で試せる製品から入るのが安全です。
無料で始められるMAツール
2026年10月6日時点で、公式サイトに無料プランの記載があったのは BowNow・List Finder・grip space でした。無料プランの使いどころは、機能を試すことよりも「自社サイトにそもそも企業が来ているか」を先に確かめることにあります。
来訪が月に数件しかない状態でMAツールを有料契約しても、育てる相手がいません。先に無料で1ヶ月計測し、どれだけの企業が来ているかを見てから有料化を判断すると、無駄打ちが減ります。来訪企業がどこまで特定できるかは 来訪企業が特定できないのはなぜか もあわせてご覧ください。
安いツールでできること・できないこと
BtoBで必要になる機能は BtoB向けMAツールの選び方 で整理しています。価格だけでなく、自社がBtoBかBtoCかでも必要な機能は変わります。
| 低価格帯でも動く | 差が出やすい | |
|---|---|---|
| 獲得 | 来訪企業の可視化、フォーム作成、問い合わせの受け取り | 大量のフォーム・LPの出し分け |
| 育成 | メール配信、簡単な条件での出し分け | 複雑なシナリオ設計、スコアリングの細かい調整 |
| 連携 | CSV での入出力 | SFA・CRM・基幹システムとのAPI連携 |
| 支援 | マニュアル、メールサポート | 専任担当による導入支援・運用代行 |
中小企業で最初に必要になるのは、左側の列です。来訪企業が分かって、フォームで受けられれば、営業の打ち手は作れます。シナリオ設計やスコアリングは、リードが溜まってからで間に合います。使う予定のない機能が価格の大半を占めていないか、機能一覧ではなく「来月やること」から逆算して確認してください。
よくある質問
Q. 一番安いMAツールはどれですか?
無料プランがある製品であれば0円から始められます。2026年10月6日時点で公式サイトに無料プランの記載があったのは、BowNow・List Finder・grip space です。ただし無料プランには登録できるリード数やページビュー数の上限があり、超えると従量課金や有料プランへの移行が必要になります。「ずっと0円で足りるか」ではなく「上限に達したときいくらになるか」まで見て選んでください。
Q. 月額が安いツールを選べば費用は抑えられますか?
月額だけでは決まりません。初期費用が10万円かかる製品、リード数やページビュー数に応じた従量課金がある製品、最低契約期間が1年の製品があり、これらを含めた1年間の総額では順位が入れ替わります。見積もりを取るときは、月額・初期費用・従量課金・最低契約期間の4つを必ず揃えて比べてください。
Q. MAツールの料金が公式サイトに書かれていないのはなぜですか?
利用規模や必要な機能によって金額が変わるため、個別見積もりにしている製品が多いためです。金額が非公開であること自体は問題ではありませんが、比較の初期段階では総額が読めず検討に時間がかかります。予算が決まっている場合は、金額を公開している製品から当たったほうが早く進みます。
Q. 安いMAツールでもできることはありますか?
来訪企業の可視化とフォームでの獲得までであれば、低価格帯の製品でも十分に動きます。差が出るのは、複雑なシナリオ設計、スコアリングの細かい調整、外部システムとの連携、専任担当によるサポートです。最初から全部を求めず、使う機能を2〜3個に絞れば低価格帯で足ります。
まとめ
- 安さは月額ではなく1年間の総額で決まる。月額・初期費用・従量課金・最低契約期間の4つを揃えて比べる。
- 公式サイトで金額を確認できたのは grip space・BowNow・Synergy!・List Finder・SATORI・ferret MA。課金の形がそれぞれ違うので、自社の想定リード数で順位が変わる。
- HubSpot・Kairos3 は公式サイトに金額の記載なし。予算が決まっているなら、公開している製品から当たるほうが早い。
- まず無料プランで1ヶ月計測し、自社サイトに企業が来ているかを確かめてから有料化を判断する。
