更新日:2026年8月16日
CPA(Cost Per Acquisition = 顧客獲得単価)とは、1件のコンバージョンを獲得するのにかかった費用です。「広告費 ÷ 獲得件数」で計算し、この数字が目標値を下回っていれば採算が合っていると判断できます。
注意したいのは「1件」が何を指すかです。資料請求 1 件なのか、受注 1 件なのかで数字は桁違いに変わります。
この記事では計算方法と、BtoB での目標値の決め方を説明します。
計算方法と関連指標
| 指標 | 計算式 | 1件の意味 |
|---|---|---|
| CPA | 広告費 ÷ 獲得件数 | 問い合わせ・資料請求など |
| CPO | 広告費 ÷ 注文件数 | 注文・受注 |
| CPC | 広告費 ÷ クリック数 | クリック |
| ROAS | 売上 ÷ 広告費 × 100 | (倍率) |
CPA と ROAS は裏返しの関係です。CPA が下がれば ROAS は上がります。CPA は費用の絶対額で見たいとき、ROAS は投資効率を倍率で見たいときに使います。
BtoBでは3つのCPAを見る
BtoB では、コンバージョンから受注までに距離があります。1つの CPA だけでは判断できません。
| 種類 | 計算 | 例 | 使いどころ |
|---|---|---|---|
| リードCPA | 広告費 ÷ 資料請求数 | 20 万 ÷ 20 件 = 1 万円 | 広告の即時評価 |
| 商談CPA | 広告費 ÷ 商談数 | 20 万 ÷ 4 件 = 5 万円 | 質の評価 |
| 受注CPA | 広告費 ÷ 受注数 | 20 万 ÷ 1 件 = 20 万円 | 採算の判断 |
リード CPA だけを追うと、安く大量に集めたが商談にならないリードが評価されます。媒体ごとに商談 CPA まで見ると、実際にどの媒体が効いているかが変わることがあります。
目標CPAの決め方
目標値は粗利から逆算します。
| ステップ | 計算 | 例 |
|---|---|---|
| 1. 受注1件の粗利を出す | 売上 × 粗利率 | 100 万 × 40% = 40 万円 |
| 2. 許容できる投資比率を決める | 粗利の何%まで使うか | 50% = 20 万円 |
| 3. 受注CPAの上限が決まる | 20 万円 | |
| 4. 受注率で割り戻す | 受注CPA × 商談→受注率 | 20 万 × 20% = 4 万円(商談CPA) |
| 5. 商談化率で割り戻す | 商談CPA × リード→商談率 | 4 万 × 20% = 8,000円(リードCPA) |
この例ではリード1件を8,000円までで獲得できれば採算が合うことになります。感覚で「1件5,000円まで」と決めるのではなく、この形で根拠を持たせてください。
継続取引がある商材では、1回の受注ではなく LTV を基準にすると、より積極的に投資できます。
CPAが悪化したときの見方
| 原因 | 確認方法 | 対処 |
|---|---|---|
| 競合の入札が上がった | CPCの推移を見る | 入札戦略の見直し |
| クリック率が落ちた | 広告文のCTR | クリエイティブの刷新 |
| CVRが落ちた | LPのCVR | 着地ページの改善 |
| 計測漏れ | CV数と実際の問い合わせ数の差 | CAPIの導入 |
| ターゲットがずれた | 検索語句レポート | 除外キーワードの追加 |
CPA は「CPC ÷ CVR」に分解できます。悪化したときは、クリック単価が上がったのか、CVR が下がったのかを先に切り分けてください。打ち手がまったく変わります。
まとめ
- CPA は 1 件獲得あたりの費用。広告費 ÷ 獲得件数
- BtoB ではリード・商談・受注の3つの CPA を見る
- 目標値は粗利から逆算し、受注率と商談化率で割り戻す
- 悪化したら CPC と CVR のどちらが原因かを切り分ける
よくある質問
CPAの計算方法を教えてください。
「広告費 ÷ 獲得件数」です。ただし「1件」が資料請求なのか受注なのかで数字は大きく変わるため、何をコンバージョンとするかを先に定義してください。
目標CPAはどう決めればよいですか?
受注1件の粗利から逆算します。粗利40万円で、その50%まで投資できるなら受注CPAの上限は20万円です。これを受注率と商談化率で割り戻すと、リード1件あたりの目標CPAが出ます。
CPAとROASの違いは何ですか?
CPAは1件獲得あたりの費用(絶対額)、ROASは広告費に対する売上の倍率です。裏返しの関係にあり、CPAが下がればROASは上がります。
CPAが急に悪化しました。何を見ればよいですか?
CPAは「CPC ÷ CVR」に分解できます。クリック単価が上がったのか、コンバージョン率が下がったのかを先に切り分けてください。前者なら入札や広告文、後者なら着地ページが対象です。